不可抗力条項でベンダーに逃げ道を作らせない契約書の作り方THE ESSENTIAL LAWYER

不可抗力条項を盾に、ベンダーの災害復旧サービス履行義務が免除されてしまう事態はどうしたら避けられるのか。

2007年03月13日 05時00分 公開
[Matt Karlyn,TechTarget]

 本稿のテーマは「不可抗力」(特定の状況下で債務履行を免除する契約条項)。不可抗力と災害復旧の兼ね合いについて、特に、ベンダーが不可抗力条項を発動して災害復旧の債務を逃れてしまう事態をどう回避するかという点について、考慮すべき基本的な3カ条を紹介する。

1. 不可抗力条項の適切な定義

 適切な不可抗力条項は、天災(地震、悪天候など)や関係者の力が一切及ばない事態(テロ、戦争など)が起きた場合に関係者の債務履行を免除するためにある。しかし不可抗力条項の範囲が広すぎて、実際には関係者(つまりベンダー)の管理下にある人手不足や供給不足といった事態まで含まれていることも多い。

 しかもこうした条項は、顧客よりもベンダー側にはるかに有利になっているのが常だ。不可抗力条項付きの契約を結ぶ場合、ベンダー側で管理できる(あるいは管理できたはずの)事由でベンダーの債務履行が免除される内容になっていないことを確認した方がいい。

2. 災害復旧におけるベンダーの債務を明記する

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