2008年06月20日 00時00分 UPDATE
特集/連載

IT需要は減少しないグリーンコンピューティングが電力消費を増大させている?

グリーンコンピューティングに対する批判派は、データセンターの電力効率向上による電力消費の減少という図式には、消費者需要の増大というファクターが抜けていると指摘する。

[Mark Fontecchio,TechTarget]

 グリーンコンピューティングを推進する動きに懐疑的な人の中には、データセンターの電力効率が向上しても電力消費全体が最小限に抑えられるとは限らないと考える向きもある。実のところ、データセンターの電力効率の向上は、かえって電力利用を増大させてしまうというのが彼らの見方だ。グリーンコンピューティングに対する批判派は、「データセンターの電力効率向上による電力消費の減少」という図式には、消費者の需要の増大という重要なファクターが抜け落ちていると指摘する。

 その論法は、製品の効率が上がればその製品はより使われるようになり、結果的に消費されるリソース全体は効率が低かったときよりも多くなるというものだ。元Hewlett-Packard(HP)の研究員で現在はMicrosoftに勤めるクリスチャン・ビレディ氏は、こうした観点からデータセンターの電力効率の向上を、ガソリンのコストを引き合いに出して説明している。IT機器では、単位コンピューティング性能当たりの電力コストが大幅に低下しており、もしガソリン価格も同じように値下がりすれば、人々は発電機を自前で持って、ガソリンによる自家発電で何でも動かそうとするだろうというのだ。

 Microsoftの戦略インフラアーキテクト、ルイス・カーティス氏もブログ投稿で同様の見解を示した。「ほとんどのベンダーは現在、グリーン化への対応として、ワット当たり性能を売り込むマーケティングを推進している」と同氏は書いている。「だが現実には、『電力効率の向上がグリーン化につながる』というこうした議論は成り立たない。というのも、環境の持続可能性が求められる中、この議論では、電力効率の向上が環境にもたらすプラスの効果しか考慮されておらず、電力需要を加速してしまうという影響が勘案されていないからだ」

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