※ 回答の比率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位まで表示しているため、比率の合計が100.0%にならない場合があります。
TechTargetジャパンでは2008年11月23日から12月3日にかけて、TechTargetジャパン会員を対象にデータセンターに関するアンケート調査を実施した。本稿では、その結果の概要を紹介する。
アンケート回答者の半数以上(56%)が、何らかの形でデータセンターを「利用している」と答えた。データセンターを利用しての業務システム運営が一般化しつつあり、そのメリットもユーザー企業に広く認知されつつあることがうかがえる。
サーバやネットワーク機器などを自社で用意するハウジングサービスの利用が70%、データセンター側で用意する機器をユーザーが共同利用するホスティングサービスが49%という結果が出た。「両方を利用している」という回答も含めると、大半の回答者がハウジングサービスを利用していると答えている。
さらにこの結果を、企業規模(従業員数)別に見てみると以下のようなる(図3)。
ハウジングサービスは従業員数の多い中規模・大規模の企業で多く利用され、一方のホスティングサービスは従業員数の少ない中小企業で多く利用されている傾向が見て取れる。中堅・中小企業ではホスティングサービスのコストメリットや導入のしやすさを重視し、大企業ではシステムの柔軟性やスケーラビリティを重視してハウジングサービスを選ぶ傾向にあることがうかがえる。

データセンターを利用するに至った目的やきっかけは、「運用管理コスト軽減」が最も多かった。次に「セキュリティ対策」「サーバの集約」と続くが、この2つは昨今の情報漏えい事故や、日本版SOX法の施行・適用に伴う内部統制対応が背景にあるものと思われる。
また、「災害対策」「事業継続計画(BCP)」を挙げた回答者も比較的多かった。昨今急速に注目を集めつつある災害対策だが、2009年中にも法制化されるのではないかという憶測もあり、早くから取り組みを始めている企業が多いことが見て取れる。
「安定性」と「セキュリティ」に関しては高い満足度を示す回答が多かった。その半面、「費用対効果」に関しては「やや不満」「とても不満」を合わせた比率が唯一3割を超えた。サービスの充実とコストは一般的に相反する要素と見なされるが、データセンターのユーザーはさらなるコストメリットを期待していることがうかがえる。
「費用対効果」を重視するという回答が最も多く、その後に「セキュリティ」「サポート体制」「安定した通信回線」と続く。これをさらに、回答者のIT導入における立場別に見てみると以下のようになる(図7)。
導入における決定権を持つメンバーが最も重視するのはやはり「費用対効果」だが、「安定した通信回線」にも重きを置いていることが分かる。ユーザー企業がデータセンターを選定する際には、最終的にはコストと安定した運用のバランスを図っていることが分かる。
ここ数年間でデータセンター業者の数は飛躍的に増え、業者間の競争も激化してきた。その結果コストは低下、サービス内容も充実し、ユーザー企業に広く利用されるようになった。
一方で、本アンケート結果からも見て取れるように、ユーザー企業はより一層のコストメリットをデータセンターのサービスに期待している。特に米国金融危機に端を発する経済不安から、2009年はこの傾向にさらに拍車が掛かるものと思われる。
さらに、災害対策やグリーンITなどの社会的要請や、仮想化やクラウドコンピューティングといった新たな技術トレンドも今後のデータセンターサービスを占う上で鍵になるだろう。
詳細なアンケート結果は、以下からダウンロードできる(TechTargetジャパン会員限定)。
「データセンターの利用状況に関するアンケート調査」結果リポート
本稿では紹介しきれなかった、「利用しているデータセンター業者」「データセンター業者別の満足度」といったさまざまなアンケート結果とともに、アンケート回答者の詳細な属性も紹介されているので、ぜひ参照されたい。