2009年12月14日 08時00分 UPDATE
特集/連載

統合化部品表への挑戦【最終回】「多項モデル」が切り開く部品表の未来

部品表に部品以外のさまざまなデータを統合するためには、旧来の部品表で採用していたデータモデルでは限界がある。これを突破するためには、「多項モデル」という新たなデータモデルを導入する必要がある。

[四倉幹夫,クラステクノロジー]

 これまで部品表は約半世紀もの間、親と子の関係(リレーション)を管理するストラクチャー型(ツリー型)のデータベースとして運用されてきた。1つのデータベースに1種類のリレーションしか管理できないモデルの部品表で、「2項モデル」と呼ばれるものだ。

 このモデルには、限界がある。本連載でこれまで見てきたように、統合化部品表では部品以外にもさまざまなデータ要素(物流ルート、コンフィギュレーション、工程手順、需給ルートなど)を含むようになるので、管理すべきリレーションモデルも複雑化してくる。単純な2項モデルでは、これらを管理できないのだ。

 そこで考え出されたのが、1つの部品表データベースに何種類ものリレーションを同時に持つ「多項モデル」と呼ばれる部品表である。

「コンフィギュレーション」の統合

 統合化部品表に製造業で扱うさまざまな情報が集約されていくと、より複雑なモデルを扱う必要が出てきた。例えば、下図のようなケースだ(図1)。

画像 図1 従来の部品表とコンフィギュレーションの統合

 工場におけるアセンブリ(組み立て)で使用する本来の部品表は左のような構成をしているが、製品のオプションの組み合わせに関する情報をこの部品表に付与しようとすると、左側の構成とはまったく異なる右側のような構成が必要となる。これは「コンフィギュレーション」といって、営業が顧客との商談の際に製品オプションを選択するために使われる構成である。

 見ての通り、左右のデータ構成はまったく異なるため、従来の部品表では共存できなかった。しかし、多項モデルを使うと複数のリレーションを持つことができるので、この問題を解決することができる。また、前回「工程データ・物流ルートをも統合する新世代の部品表」で説明した物流ルートのようなデータも、多項モデルを駆使しないと表現することができない。

関連ホワイトペーパー

製造業 | データベース | PLM | ERP | 在庫管理 | 生産管理


この記事を読んだ人にお薦めのホワイトペーパー

この記事を読んだ人にお薦めの関連記事

Loading

注目テーマ

ITmedia マーケティング新着記事

news014.jpg

「インスタ映え」の極意が調査で明らかに――動画の「いいね!」獲得数は静止画の3倍
秋の気配をスマホで切り取ってシェアしてみたくなるこの季節。リア充な人もそうでない人...

news018.jpg

サイバーエージェントがDDTプロレスリングを買収
サイバーエージェントは、DDTプロレスリングの発行済み株式の全株式を取得したことを発表...

news069.png

Twitter投稿を基に番組視聴者のペルソナを可視化、データセクションのテレビ番組口コミ分析サービスに新機能
データセクションは、テレビ番組口コミ分析サービス「TV Insight」において、ソーシャル...