“仮想化基盤へのシステム統合を阻む壁”を突破する秘訣サイロ化したシステムをいかに統合するか

社内システムへの仮想化の適用範囲を広げていくと、多くの企業が必ずぶつかる壁がある。本稿では仮想化環境へのシステム統合の課題を整理するとともに、その確実・効率的な解決策を探る。

2013年01月15日 00時00分 公開
[ITmedia]

サイロ型のシステムでは、仮想化のメリットもサイロ規模でしか享受できない

 多くの企業にとって、仮想化はもはや「導入するか否か」を考えるものではなく、「どれほど使いこなせるか」を考慮すべきテクノロジーになった。特に開発・検証環境や情報系システムの基盤として仮想化を導入することはほぼ当たり前となり、最近は基幹系システムを仮想化環境で稼働させるユーザーも増えつつある。

 しかし、こうして仮想化の適用範囲を広げていくにつれて、多くの企業がほぼ例外なくぶつかる“壁”がある。それは、システムごと、部門ごとに、システムを構築する「部分最適」と、全社のIT資産を一元的に運用する「全体最適」の間にそびえ立つ壁だ。

 従来は部分最適の考え方でシステムを構築するスタイルが主流だった。だが、そうした“サイロ型のシステム”に仮想化技術を導入しても、そのメリットはシステムごと、部門ごとのスケールでしか享受できない。そこで全体最適を図るために、全社規模で仮想化基盤を統合しようとすると、途端にさまざまな課題が持ち上がってくるのだ。

 では、どうすればこの壁を乗り越え、全社規模での統合仮想化基盤を構築できるのだろうか。これに成功すれば、全社規模でITリソースをプーリングし、迅速かつ効率的なITサービス配備ができるプライベートクラウドの実現も視野に入ってくる。本稿では、社内システムの全体最適化に伴う課題をあらためて整理し、それらを短期間で解決するための現実解を紹介する。


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