“残念事例”にならないために 事例形式で学ぶサーバ仮想化の基盤選びトラブル対応に追われるA社をよそに、B社はITを戦略的に活用

サーバ仮想化のメリットの1つは、サーバ集約によるコスト削減だ。だが、仮想化の導入でかえって運用コストが上昇するケースもある。仮想化環境の運用課題を解決するための解決策を事例形式で紹介する。

2014年06月30日 10時00分 公開
[ITmedia]

 企業がサーバ仮想化技術を導入する目的の1つに、「コスト削減」が挙げられる。多数の物理サーバを少数の仮想化ホストサーバに集約することで、サーバハードウェアの導入・保守コストを大幅に削減することができる。そして事実、仮想化を導入した多くの企業がコストメリットを享受している。仮想化技術が脚光を浴び始めた当初は、こうした導入効果がかなり大きくアピールされたものだが、それからしばらくが経過した現在では、逆に仮想化の導入によって運用コストが跳ね上がってしまったという「負の側面」も徐々に明らかになってきた。

 仮想化環境では、1台の物理サーバ上で複数の仮想サーバが稼働したり、あるいは1台の共用ストレージを多数の仮想サーバ間で共有したりするため、ハードウェアに掛かる負荷やワークロードが予期しにくく、物理環境では思いも寄らなかったトラブルが発生するケースがある。また、ハイパーバイザーや仮想ネットワーク、ストレージプールなど、リソースを仮想化・抽象化するためのミドルウェアが多数介在するので、物理サーバ環境と比べると監視ポイントや障害発生ポイントが増えることになる。そのため、いざシステムに障害が発生した際の問題切り分け作業も、物理環境に比べ煩雑になりがちだ。

 結果として、せっかくITコスト削減を目指して導入した仮想化なのに、逆にTCOが高く付いてしまったという状況に陥る企業も少なくないと聞く。特に、プライベートクラウドも視野に入れながら仮想化の適用範囲を広げていくと、ほぼ例外なくこうした問題に突き当たるようだ。しかし近年では、こうした仮想化環境の運用課題を極めて効果的に解決してくれるソリューションも、少ないながら存在する。


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