回答者の半数が悩むバックアップ/リカバリの課題とは?バックアップおよびリカバリ環境に関する読者調査

TechTargetジャパンは2014年4月、バックアップおよびリカバリ環境に関する読者調査を実施した。調査結果からは企業におけるバックアップ/リカバリの利用状況や課題、製品導入の状況などが分かった。

2014年07月01日 10時00分 公開
[TechTargetジャパン]

 TechTargetジャパンは2014年4月、TechTargetジャパン会員を対象に「バックアップ/リカバリ環境に関する読者調査」を実施した。調査結果からは、企業のバックアップ/リカバリの利用状況や課題、目的、製品導入の状況などが明らかになった。本稿では、その一部を紹介する(全ての結果を記載したリポートは、文末のリンクから会員限定で閲覧可能)。

調査概要

目的:TechTargetジャパン会員のバックアップおよびリカバリ環境について調査するため

方法:Webによるアンケート

調査対象:TechTargetジャパン会員

調査期間:2014年4月2日〜4月30日

有効回答:189件

※回答の比率(%)は小数点第1位または第2位を四捨五入し表示しているため、比率の合計が100.0%にならない場合があります。


物理/仮想化環境のバックアップが半数

 バックアップ/リカバリについて対象としているシステムを聞いたところ、49.7%が物理/仮想化環境の両方と回答した。企業における仮想化環境の導入具合とともに、その仮想環境も含めて保護する必要性が浮上していることが分かる。

バックアップ/リカバリの対象システム

大企業と中堅企業で分かれる目的

 バックアップ/リカバリの目的を聞いた設問への答えでは、回答者が属する企業の規模によって答えが分かれた。従業員が1000人以上の大規模企業に勤める回答者では、バックアップ/リカバリ環境構築の目的やきっかけとして「BCP(事業継続計画)/DR(災害復旧)のため」を挙げる答えが最も多かった(52.6%)。対して、従業員1000人までの中堅・中小規模の企業に勤める回答者の答えでは、「リスクマネジメント対策のため」が最多だった(45.7%)。その他、大規模企業に多く見られるバックアップ/リカバリ環境構築の目的としては、「データ容量の増加に対応するため」「セキュリティポリシー策定の一環」などが挙げられた。

企業規模別のバックアップ/リカバリ構築の目的《クリックで拡大》

 仮想化環境のバックアップ/リカバリについての課題では、回答者の半数が「バックアップに時間がかかる」と回答した。大企業中心に仮想化環境の利用が進み、そこで扱うデータの量や種類が増えていることが背景にあると考えられる。リストアについても38.1%の回答者が「時間がかかる」と答えるなど、処理時間についての不満が多く挙がった。加えて、「物理/仮想化環境で個別に管理しなければならない」が課題の3位に挙がるなど、運用管理への指摘も見られた。

仮想化環境におけるバックアップ/リカバリの課題《クリックで拡大》

「バックアップ性能」「リストア性能」で製品を選ぶ大企業

 バックアップ/リカバリ環境を構築する上で重視するポイントを聞いた設問では、上記の課題を受けてか、「バックアップ処理時間」との回答が59.9%で最多だった。企業規模別では、大規模企業は「バックアップ性能」「リストア性能」「サポート面」「セキュリティ」を重視する傾向が高いことが分かった。「安定性」「導入のしやすさ」「費用対効果」を重視する中堅・中小規模の企業に比べて、大規模企業では拠点数やデータ量の多さを背景に、より高機能なバックアップ/リカバリ環境を求めていることが分かる。

企業規模別のバックアップ/リカバリ環境を構築する上で重視するポイント《クリックで拡大》

 調査ではその他、「導入しているバックアップ/リカバリ関連の製品・サービス」や「導入中のバックアップソフト、ストレージのベンダー(製品)」「バックアップ環境の満足度」「不満点」などを聞いている。詳細なアンケート結果は、以下から閲覧できる(TechTargetジャパン会員限定)。


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