レスポンシブサイト導入で見えた、モバイル/デスクトップの役割分担スマートデバイス対応だけでは不十分

総合旅行予約サイトの英Alpharoomsは、モバイルサイトからのアクセスによる購入を増やすため、レスポンシブWebサイトを導入した。だが、サイト利用者の新たな傾向が浮き彫りとなった。

2014年09月05日 08時00分 公開
[Computer Weekly]
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 旅行業界で14年のキャリアを持つAlpharoomsは、タブレットやスマートフォンから同社のWebサイトにアクセスするユーザー数が近年増加傾向にあることを発見した。

モバイル利用の増加

 同社のジェイミー・シューカー氏によると、14年の年月を経て、このままではモバイルトラフィックが本来持つ能力を十分生かせないことに気付いたという。

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 「米Googleは、モバイルやタブレットデバイスの使用状況が変化すること、主要コンピューティングデバイスやインターネットアクセスの主要手段として、こうしたデバイスの利用が基本になっていくことを常に力説していた」とシューカー氏は話す。

 英TNSがGoogleの依頼で実施した調査では、ドイツ、フランス、スウェーデンなどの欧州の他の18カ国と比べ、英国コンシューマーのモバイル利用が進んでいることが明らかになっている。スマートフォンで毎月買い物をするコンシューマーの割合を調査した結果、英国が32%であるのに対し、ドイツは15%、スウェーデンは19%、フランスに至ってはわずか8%だった。

 この結果に対応するため、Alpharoomsは主要タスク用の設計、スピードの重視、ユーザーニーズの特定といった細かな点も含めてGoogleの助言を採用した。これらの助言は、企業がマルチスクリーンユーザーから最大限の収益を得られるようにGoogleが提供しているものだ。

全種類のデバイスに対応する

 Googleの製品マーケティング責任者を務めるマット・ブロックルハースト氏は、ソーシャルメディアとモバイルデバイスの利用量が年々ゆっくりと増加していることから、利用者が使用するデバイスに応じて全てにアピールできるよう、マルチスクリーンに対応する企業Webサイトの開発を検討することが重要だと話す。

 同氏によれば、「携帯電話で調べてからデスクトップで購入するという光景は今後かなりの割合で増えてくるだろう」という。

 AlpharoomsはGoogleの支援を受けて、新たなレスポンシブWebサイトの設計に踏み切った。同社の小規模ITチームによるメンテナンス作業では、モバイルとWebの2種類のプラットフォームを管理するよりも楽になると考えたからだ。

 新しいWebサイトの開設後、興味深いことが判明した。

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