2014年11月25日 08時00分 UPDATE
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無頓着なユーザーにも問題あり政府、業界団体の批判でも減らない、アプリの過剰な個人情報収集

英国政府機関やモバイル端末向けセキュリティ団体は、モバイルアプリが過剰に個人情報を収集していると指摘し、それを最小限にするよう呼びかけている。だが、アプリ開発者はあらゆる情報を取得しようとしている。

[Cliff Saran,Computer Weekly]
Computer Weekly

 英国政府の一機関である情報コミッショナー事務局(ICO)は、最近発表したリポートで、アプリの開発者は個人情報を過剰に収集していると指摘した。そもそも個人情報は本当に必要なのだろうか?

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 この調査では、全世界を対象に1200個のアプリを抽出して分析。その結果、アプリのうち3分の1は、個人情報に対するアクセス許可を過剰に要求しているように見えると報告している。

 また同調査によって、アプリのうち32%は位置情報を、15%は他のアカウントへのアクセスを、10%はスマートフォン内蔵カメラへのアクセスをそれぞれ要求していることが判明した。

 ICOは2013年にアプリ開発者向けガイドブックを公開し、その中で次のように提唱している。「アプリで実行したいタスクに必要な、最低限の情報だけを収集し処理すること。この情報は将来必要になるかもしれないから念のため収集しておこう、というのは例えユーザーが情報を提供することに同意したとしても正しくない行為である。必要以上のデータを収集しないようにするのは、開発者自身のためでもある。こうすることで、うっかりデータを損失したり不適切な処理をしたりするリスクを自動的に減らすことになるからだ」

必要以上のデータ収集

 モバイル端末向けのセキュリティ対策の確立を目指す業界団体、Open Mobile Security Alliance(OMSA)の創設者の1人で、ソフトウェア企業の英Spaggettiの創業者でもあるジョン・ホルタム氏は、これまでは必要以上に個人情報を収集していたと認めている。

 「ソーシャルメディアアプリをダウンロードすると、内蔵カメラや端末に登録している知人の連絡先情報にもアクセスを要求する場合がある。しかしアプリ開発者は、それらの情報全てを収集する必要はない」と同氏は説明する。

 明らかに企業は、ユーザーがアプリをダウンロードしてインストールしたときに、そのユーザーの個人情報を可能な限り収集しようと狙っており、アプリはそのデータ収集の手っ取り早い手段と捉えている。

 ICOのガイドラインは、アプリ開発者やマーケティング担当者の傾向と全くかみ合っていない。アプリ開発者やマーケティング担当者は、特に年齢や居住地などの人口統計情報を収集して、アプリをダウンロードしたユーザーやさらにはそのユーザーの知人に対して、他の商品も売り込もうともくろんでいるからだ。

 ホルタム氏が問題だと感じているのは、ユーザーがアプリをダウンロードする際、アプリがユーザーの個人情報を収集することに無頓着なように見えることだ。

 アプリをインストールすると、ユーザーはアプリが提示するインストールの条件を承認したことになる。するとアプリ開発者は、ユーザーのスマートフォンのあらゆる機能にアクセスできる「白紙委任状」 をもらったものと考える。つまりユーザーは知らないうちに、開発者がそこまでアクセスすることを許可していることになる。

 「モバイルアプリの市場では、ユーザー情報の収集は簡単にできる。ユーザーからの同意を求めるタイプのアプリであればなおさらだ」と、テスティング業務に特化した企業、米Keynote Systemsでソリューションコンサルタントを務めるホセ・タラベラ氏は指摘する。「要するにユーザーは、多くの個人情報を開発者と共有してしまっている。それを認めた覚えがないユーザーも少なくないだろうが」

アプリユーザーのプライバシーの権利

 一方、アプリの品質保持を目的とする企業団体「Aqua」が発表した論文では、プライバシーが強調されている。Aquaには米AT&T、日本のソニー、韓国LG、韓国Samsung、フィンランドのNokia(現在は米Microsoftが買収)、米Oracleなどが出資して加盟している。「Best Practice Guidelines for producing high-quality mobile applications」(高品質のモバイルアプリケーションを作成するためのベストプラクティスのガイドライン)と題したAquaの論文には、次のような記述がある。

続きはComputer Weekly日本語版 11月19日号にて

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