2015年02月02日 08時00分 UPDATE
特集/連載

プロバイダーと関係が破綻!ワケありサーバ移行を成功させたVeeamの仮想マシンバックアップソフト

契約解除を機にプロバイダーとの関係が破綻し、支援が受けられない。この状況下で国をまたいだサーバ環境の移行は成功するのか? 教訓に満ちた事例を紹介する。

[Cliff Saran,Computer Weekly]
Computer Weekly

 オンラインベースの市場調査会社である英YouGovは、クラウドサービスプロバイダーの英Interouteがドイツのベルリンで展開しているマネージドサービスを利用していた。しかしこのサービスを数年利用するうちに、YouGovはサーバのアップグレード時に法外な料金を支払っていたことに気づいた。YouGovが当時契約していたマネージドサービスの規定に従ったことが、高額請求につながった。

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 マネージドサービスの契約内容は柔軟性に欠けるもので、YouGovが実行できる施策には制限があった。「プロバイダーであるInterouteは、サーバの増設を制限した。さらに、ホストを追加すると30〜40%の割増料金を請求してきた」と話すのは、YouGovでインフラとシステム運営の責任者を務めるニック・カーター氏だ。

 結局YouGovはこの契約を打ち切り、(システムを)ベルリンからロンドンに移すことを決断したと同氏は語る。ところがサプライヤーの変更とデータセンターの移行には、新たな課題が持ち上がった。カーター氏は、(この決断が基で)Interouteと同社との関係は実質上破綻したことを認めている。「Interouteから当社への接触はほとんどなかったので、われわれが(システムの移行に必要な既存環境の)情報を得ることはできなかった」(カーター氏)

ハードウェアのアップグレード

 YouGovがもともと利用していた米HPのProliant DL380 G5サーバは老朽化の兆候が現れており、同時に利用していた米NetAppのSANは、アップグレードに多額の費用が掛かることが見込まれた。既存のハードウェアをそのままロンドンに運んでシステムを再構成するのは論外だった。

 ベルリンでは物理マシンをバックアップする従来のモデルを利用していた。HPサーバ機上のデータのバックアップには、米SymantecのNetBackupおよびBackup Execを稼働させていた。このサーバ機はVMをホストしている。

 カーター氏が悩んだのは、YouGovが所有する30Tバイトものデータの移動を実現する方法だった。ここまで膨大なサイズのデータのバックアップは、テープでは間に合わない。

 「バックアップにテープを利用する際の課題は、同じモデルのハードウェアが2台必要になることだ。さらに、重大なリスクも潜んでいる。VMのバックアップを作成して、これを再びオンラインで稼働させるには、少なくとも丸2日はかかる」とカーター氏は指摘する。

 YouGovは、ハードウェアの交換のためにシステムを2日間も停止させることはできないと同氏は説明する。「われわれは継続的にデータを収集しているので、業務システムの可用性は100%でなければならない。データセンターの運用を停止するわけにはいかなかった」

 またYouGovは、システム移行の一環として、NetAppのSANから米DellのCompellentへの移行も実現したいと希望していた。Compellentは自動階層化機能を備えていて、ディスクアレイの管理がより簡単になるからだ。「NetAppのパフォーマンスに不満があった。さらにライセンス体系については、オプションを追加すると料金が高額になり、負担が重いと感じていた」(カーター氏)

 ロンドンのデータセンターのハードウェア構成は、ベルリンで利用していたものとほぼ同じだった。ただしHPサーバ機とSANはリプレースした。

 「ロンドンへのシステム移行を実現させたときにHP DL380 G7 ProliantサーバとDell Compellent SANを導入した」と、カーター氏は振り返る。

 「ベルリンのハードウェア構成とは少し変えたので、データ移行戦略も新しいものに対応できるものを探していた。そんなときに、あるバックアップソフトウェア製品の情報を聞いた」

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