2016年06月09日 08時00分 UPDATE
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なぜOcadoはロボットを作ったのか小売業者が作って販売する、小売業者向け倉庫管理ロボットシステムができるまで

Ocadoは、自社倉庫の課題を解決するためロボットを開発した。ネックだった制御用の通信システムも解決。これらとソフトウェアを合わせたソリューションの外販まで手掛けている。

[Alex Scroxton,Computer Weekly]
Computer Weekly

 2000年創業のオンライン食料雑貨配送企業Ocadoは、創業以来大通りに店舗を構えないことで競合企業との差別化を図ってきた。つまり、同社は倉庫と出荷センターのネットワークだけで顧客のニーズに応えている。

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 Ocadoは自社を「小売業を営むIT企業」と見なしている。そう語るのは、テクノロジーディレクターのポール・クラーク氏だ。同氏は以前、社内の特定のニーズに対応するためにGoogleベースのビジネスインテリジェンスダッシュボードを構築するプロジェクトを監督した。

 オンラインショッピングを楽しむ人が増えるにつれて、同社は倉庫システムを大きく変える頃合いだと考えるようになった。現状は、箱を倉庫のあちこちに動かしながら商品を人手で梱包(こんぽう)している。倉庫内で、この箱が非常に長い距離を移動することもよくある。全ての注文にタイムリーに対応するとなると、このシステムでは時間もスペースもすぐに足りなくなる。

 「効率化が狙いだ。現状ではスペースの使い方をどうしても制限しなければならない。そのため収容力を改善する必要がある」と説明するのは、Ocadoの社内開発プログラムの責任者を務めるデービッド・シャープ氏だ。

 効率を究極まで追求した結果、同社はこれまでの人間中心の仕分けシステムを廃止し、自動ロボットを利用する計画を立てている。この自動ロボットは、垂直に積み重ねられた密集構造を動き回る。同社はこの構造をハイブ(ミツバチの巣)と呼んでいる。

 このハイブはハニカム構造になっている。ロボットはこの構造内で箱を動かし、人手で箱詰めできるように倉庫の床に下ろす。

 「こうすることで、倉庫を高密度かつ効率的に利用できる。このシステムを採用した最初の倉庫をアンドーバーに建設しており、テストは最終段階に入っている。フル稼働すれば週に6万5000件の注文を処理できる。これは年間約3億5000万ポンドの売り上げに相当する」とシャープ氏は説明する。

 同社は、ケント州のイアリスにも同じシステムを採用した、より規模の大きな倉庫の建設を計画している。完成すれば週20万件の注文を処理できる。フル稼働で年間12億ポンドの売上になり、現状の2倍に迫る。

速度を求めてネットワークを再検討

 出荷ロボットは素早く、途切れることなく広いスペースを動き回る必要がある。それも、互いに衝突することなくだ。また、活発なオンラインショップの需要に対応するために、こうした動作を高速に行えることも欠かせない。

 Ocadoは、ロボットの通信方法を見直さなければならないことにすぐに気付いた。

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