2016年07月25日 08時00分 UPDATE
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CIOインタビュー「3Dプリンティングで世界を変える」ためにMaterialiseが選んだ戦略

3Dプリンティング用ソフトウェアの開発を手掛けるMaterialiseは、競合企業にも製品を販売して市場の拡大を目指している。同社CIOに、同社の戦略や3Dプリンティングの展望を聞いた。

[Jenny Stadigs,Computer Weekly]
Computer Weekly

 ベルギー企業のMaterialiseは、3Dプリンティング業界に属している。3Dプリンティングを市場の主流にするための同社の取り組みは、知的財産(IP)を競合他社に販売することだ。

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 Materialiseの収益源は主に2つ。1つは3Dプリンティングによる各種パーツの製作、もう1つは他企業向けの3Dプリンティング用ソフトウェアの開発だと、同社CIO(最高情報責任者)のステファン・モット氏は語る。

 「当社の事業として、ソフトウェアの基礎的な部分の開発に着手した。競合企業も含めた、あらゆる業種の企業を顧客として想定している」と同氏は説明する。

 モット氏によると、同社がソフトウェアを競合企業にも販売する主な理由は、3Dプリンティング業界の成長を加速させたいと願っているからだという。「当社の戦略として2つの選択肢があると感じていた。当社のソフトウェアを非公開にして、われわれだけが3Dプリンティング製品を販売するか、それともわれわれの技術を世間に広く普及させるかだ。当社の目標は、世界を変えるアプリケーションを作ることだ。3Dプリンティングがニッチなテクノロジーである限り、それは実現しそうもない」

 Materialiseは創設以来26年間、ソフトウェアの基礎作りに取り組んできた。モット氏は次のように説明する。「世の中で3Dプリンティングが可能なのはただ1人、という状況から事業を興した。それが当社のCEOだ。創業当時、当社CEOは3Dプリンティングに対して、単に『有意義だ』というレベルを超える、とてつもなく大きな可能性を秘めたテクノロジーだと感じた。当社CEOは、この技術を普及させるためのソフトウェアを作れば、ものづくりに幅広く応用できること──例えば特定用途向けのデバイス、自動車のパーツ、果ては(医療用の)インプラントまで作れることに気づいた」

 基本的なコンセプトは全業種共通だと同氏は語る。「こういうと簡単そうに聞こえるかもしれないが、ソフトウェアが対応しなければならないデータの種類は莫大(ばくだい)な数になる。3Dプリンティングは、従来の製造業にはできなかったこと、不可能を可能にする驚異のテクノロジーだ。しかしそのためには、3Dプリンティングを実用化するためのソフトウェアをまず作らねばならない」

 「例えば頭蓋骨を損傷した患者のためのインプラントを作る場合、骨に近い素材を選び、その患者の頭蓋骨にぴったり合う形状に仕上げる必要がある。しかも、医療従事者との連携も事前に確立しておかなければならない。そこで当社は、医療スキャン、法規制などの間の橋渡しをするソフトウェアを作った。それに、インプラント制作に必要なツールも全て設計した」

 モット氏の正式な肩書は同社ソフトウェア部門担当のバイスプレジデントだが、社外の人々に自分の職務を説明するとき、CIOと名乗ることも多い。

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