オールフラッシュストレージでOracle RACを「別次元の速度に」、導入企業の本音とはEMCの「DSSD D5」を採用(2/2 ページ)

2016年08月02日 15時00分 公開
[Dave RaffoTechTarget]
前のページへ 1|2       

なぜ管理が簡単にできるのか

 ドハティ氏は、DSSD D5は管理が簡単だと評価している。その主な理由は、DSSD D5が“ストレージサービスのない”強力なパフォーマンスを備えたシステムにある。必要な設定作業はほとんどない。DSSD D5のデータアクセス用インタフェースオプションは3つだけだ。レガシアプリケーションにはブロックドライバー、カスタマイズアプリケーションにはFlood Direct Memory API、Hadoop Distributed File System(HDFS)にはDSSDプラグインを使用する。

 「Floodコマンドを使用してOracleデータベースに5つのブロックデバイスを作成する。データベースには非常に大きなサイズのブロックデバイスを作成できる。当社は10TBのブロックデバイスを作成した。個別のマルチパスもない。udev(Linuxのデバイスマネジャー)を使用しているが、マルチパスはFloodソフトウェアに組み込まれている。ブロックデバイスを作成してudevを設定する以外、サーバで行う作業も少ない。これで処理するボリュームを各ノードに指定する1つのブロックデバイス設定ファイルができる」(ドハティ氏)

 EMCのNASシステム「Isilon」とHDFSプラグインではなく、DSSD D5システムとHadoopアプリケーションを組み合わせてテストすることを検討中だとドハティ氏は話す。

 同氏はDSSD D5プラットフォームに無停止アップグレードやシステム間レプリケーションの機能が追加することを期待しているが、いずれも現在のCMA-CSにとって決定的に重要な機能というわけではない。

 「クエリを実行するデータベースのコピーは他に2つある。だが、実稼働環境に移行するときには無停止アップグレードがあると助かる。また、システムで何をしているのかを深く知るために、より詳細な監視機能をDSSD D5に追加することを期待している。だが、DSSD D5はパフォーマンスの高いハードウェアに組み込んだシステムだ。付加価値サービスはそれほど多くない」とドハティ氏は語る。

前のページへ 1|2       

ITmedia マーケティング新着記事

news135.jpg

Xが新規アカウントに課金するとユーザーはどれほど影響を受ける? そしてそれは本当にbot対策になるのか?
Xが新規利用者を対象に、課金制を導入する方針を表明した。botの排除が目的だというが、...

news095.jpg

Googleの次世代AIモデル「Gemini 1.5」を統合 コカ・コーラやロレアルにも信頼される「WPP Open」とは?
世界最大級の広告会社であるWPPはGoogle Cloudと協業を開始した。キャンペーンの最適化、...

news018.jpg

Cookie廃止で広告主とデータプロバイダ、媒体社にこれから起きることとその対策
連載の最後に、サードパーティーCookie廃止が広告主と媒体社それぞれに与える影響と今後...