2016年08月29日 08時00分 UPDATE
特集/連載

Watson IoT導入事例至れり尽くせりなインテリジェントビルを目指す「Watson IoT」導入計画

IBMの「Watson IoT」を導入すると何ができるのか。設備管理会社の計画から、その一端が見えてくる。無数のセンサー情報を集約・分析することで実現するインテリジェントなサービスとは?

[Alex Scroxton,Computer Weekly]
Computer Weekly

 デンマークで設備管理・事務作業サービス事業を営むISSは、大規模な業務変革プロジェクトに着手する。顧客の資産である世界各地のビル2万5000件にIBMの「Watson IoT(Internet of Things)」を導入し、ビル管理に適用する計画だ。

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 ISSが手掛けている事業は、ビル管理、清掃サービス、オフィスの備品管理、ビル警備、施設管理、ケータリングなど多岐にわたり、世界有数の顧客数をほこる。顧客にはノルウェーのNordea銀行、製薬会社のNovartis、自動車メーカーのRolls-Royceなどが名を連ねている。

 ISSのCOO(最高執行責任者)マーティン・ガーム氏によると、同社のビル管理部門は何年も前から、契約形態を作業および経費ベースから成果ベースへ移行させるための取り組みを進めてきたという。「作業および経費ベース」とは、例えば「工場の食堂で1日当たりX食を提供する」といった形態だ。IoTの出現で、同氏が提唱するビジネスモデルへの移行を加速できると同氏は期待している。

 「センサーテクノロジー(の進歩)で、顧客やそのエンドユーザーに対して、われわれの業務をオンデマンドで提供することが可能になった」とガーム氏は語る。「つまりわれわれは、必要とされる場面で業務を提供する。当社の従業員は、効果が見えにくい作業を無駄に実施することはない」

 ISSはIBMとの協業により、ISSが管理している建物に設置した数百万個ものセンサーからのデータをWatson IoTで集計・分析する。このデータはWatson IoTのクラウドプラットフォームにアップロードされる。このプラットフォームではコグニティブコンピューティングのテクノロジーを利用することができる。ISSは、人々が何のためにビルを利用しているのかをより深く理解し、その理解を踏まえて自社業務を最適化するためにこのテクノロジーを活用する。

 ISSは既に、コペンハーゲンの本社でこのテクノロジーの導入実験を済ませている。(本社での作業のために雇用した)サポートスタッフが必要になる場所と時間を特定することと、サポートスタッフの力を借りている社員の日常的な作業管理を改善する部分をテクノロジーで補助したことにより、効率が上がったと実感する場面が多数あったとガーム氏はその実験結果を教えてくれた。

 会議室に誰もいなかったので予約なしに飛び込みで使った人がいた場合、会議室のセンサーは部屋に人がいることを検知する。これを受けて、システムはそこにいる人々のカレンダー(スケジュール表)にアクセスして後付けで会議室の予約を入れ、別の予約が後から入らないようにする。またこのシステムは会議室管理のスタッフに対して、会議室からの要望があれば軽食やコーヒーを届けるように指示を出し、清掃スタッフには会議終了後に掃除を行うように指示する。

 他の例として、カフェテリアのプレートディスペンサー(取り皿置き場)にセンサーを配置したことが挙げられる。

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