Appleの「Siri」やMicrosoftの「Cortana」は、複雑な文脈を理解するまでには至ってない。一方でGoogleやIBMの会話プラットフォームは、単なる音声応答システム以上の水準まできている。
前編「今後5年で営業メールの相手はAIのチャットボットになる」では、「人工知能」(AI)のチャットボットが企業のあらゆる業務アプリケーションに浸透する未来について予測した。
現在、市場に出回っているAIの水準はさまざまだ。Appleの「Siri」とMicrosoftの「Cortana」は、実質的にはしゃべる検索エンジンにすぎず、複雑な質問に答えたり、文脈を理解したりすることはできない。だが、GoogleとIBMの新しい会話プラットフォームは違う。
IBMは開発者向けに「Watson Conversation API」の提供を開始しており、Googleは2016年夏に「Cloud Natural Language API」と「Cloud Speech API」という2つの「Cloud Machine Learning」製品のβ版を発表した。企業はこれらのAPIを使ってビジネスアプリに自然言語処理インタフェースを追加することができ、Webで商品やサービスに関する顧客の書き込みからその趣旨や感情を抽出できる。また、バーチャルエージェントやAIチャットボットでエンドユーザーとの対話を自動化することも可能だ。
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