2017年04月28日 08時00分 UPDATE
特集/連載

Computer Weekly製品ガイド統合型ワークスペース成功までの道のり

従業員のモバイル化を阻む障壁を取り除くために、CIOは適切なアプリケーションを適切なユーザーに、適切な端末でタイミング良く必要な場所に届けなければならない。

[Andrew Garver,Computer Weekly]
Computer Weekly

 統合型ワークスペースは2つの曲がりくねった道が合流してできた。この旅は何十年も前に、企業にPCが導入されたときから始まり、長年、前途ははっきりしているように見えていた。仕事は働く場所で仕事用のマシンとアプリケーションを使って行われ、これがその人物の「職場」を構成していた。エンタープライズテクノロジーの分類が生まれ、成熟した。ITチームは一定のリズムに落ち着き、そして恐らく、時として惰性的になっていった。

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 そこへスマートフォンが到来し、モバイルが爆発的に普及して、新しい道が発見された。モバイルが企業を引き付ける中で、多数の新しい疑問が浮上した。私物端末は業務用端末でもあるのか。そうした新しい端末は定着するのか。仕事とはわれわれが行く場所なのか、それともわれわれがやることなのか。確立したと思っていた技術分野はたちまち時代遅れになった。確立されたサプライヤーが衝撃的な速さで衰退し、新しいサプライヤーが取って代わった。

 ユーザーはもはや、モバイルを特異なものとは見なさなくなった。単純に、手元の端末が仕事に使う端末であると想定する。IT部門はアプリケーションとデータを端末の種類やOSに関係なく提供することによって、モバイル化を阻む障壁を取り除く責任がある。加えて、データセキュリティ対策には、情報へのアクセスをビジネスやITのポリシーに沿ったユーザーと場所、端末、時間帯にのみに限定するインテリジェントな保護を取り入れる必要がある。

 厳密には統合型ワークスペースとは、適切なアプリケーションを適切なユーザーに、適切な端末でタイミング良く必要な場所に届けることを指す。全てのアプリケーションを全端末に常時提供することではない。統合型ワークスペースの根幹をなす文脈的プロビジョニングは、端末、管理層、アプリケーション、IDサービス、バックエンドシステムを横断する。

オプションのマッピングアウト

 CIO(最高情報責任者)としては、統合型ワークスペースがITによる当初のモバイル化の取り組みをいかに拡大させ、ロードマップ計画に影響を及ぼすかを理解することに努めなければならない。統合型ワークスペースを実現させている技術は、現代の企業に導入されている多数のプラットフォームの上に構築されている。これにはクライアント管理ツール、エンタープライズモバイル管理ツール、IDアクセス管理プラットフォームなどの聞き慣れた用語や、サーバベースコンピューティング、サーバベースリモートデスクトップ経由で提示されるアプリケーションが含まれる。

 鍵を握るのは、各業務でそれぞれの場面において何が適切かを見極めることだ。1つの可能性として、パブリッククラウドアプリホスティング、クラウドID、モバイルアプリ、エンタープライズモバイル管理ツールを使ったモバイル端末対応が考えられる。一方で、バックエンドサーバとオンプレミスID、Webアプリ、クライアント管理ツールという道も、会社のノートPCのような異なる端末で同様の機能を割り当てるためには同じくらい有効だ。

 1つのアプリケーションも、デバイスの種類など文脈的属性に応じてマッピングが異なることもある。例えば、業務用スイートは会社の端末ではオンプレミスIDを使用し、私物端末を業務に利用する場合はクラウドIDを使うこともできる。Webアプリを管理されていないデスクトップ用のユーザーインタフェースとし、管理されているエンドポイント向けにはネイティブアプリを提供するやり方もある。

 IT部門はその組織のインフラやアプリケーション展開に合わせて柔軟に戦略を練ることができる。最初はそのための技術の幅は広くても、展望が変化すれば組織の地図も変化し、いずれは統合性を高めたプラットフォームが有利になる。

アグリゲーターの役割

 ワークプレースアグリゲーターは、エンドポイント管理ツールの上に位置し、場合によってはエンドポイント管理ツールを吸収する。アグリゲーターはプレゼンテーション、デリバリー、モニター、設定およびアプリやコンテンツへのアクセスの移動性を統合する。時にはアプリやコンテンツへのアクセスと、インストールおよび起動を行うためのポータルのようなエクスペリエンスも提供する。

 厳密に言うと、ワークプレースアグリゲーターが必ずしも統合型ワークスペースを達成するとは限らない。

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