2017年10月24日 08時00分 公開
特集/連載

拡大するOffice 365の全体像(前編)Office 2016だけではまねできない、Office 365の多彩なデータ処理機能

Office 365はアプリスイートの枠を超え、データ処理ポータルという新たな価値を創造してきた。Office 365のツールを組み合わせることで、どのようなアプリが生まれるだろうか。

[Simon Bisson,Computer Weekly]
Computer Weekly

 「Microsoft Office」はかつて、非常にシンプルな製品だった。ソフトウェアのパッケージを買い、「Word」「Excel」「Outlook」「PowerPoint」をインストールすれば、それでよかった。

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 しかし「Office 365」の登場により、このシナリオは一変した。月額料金とクラウドサービスを含むサブスクリプションモデルに移行し、「Microsoft Business Productivity Online Suite」をバンドルするようになった。使い慣れたデスクトップOfficeアプリケーションと併用してもらうのが狙いだった。

 これが2011年6月のことだ。その後の数年間で、サービスを稼働させる環境はサーバに個別に構築したホストからマルチテナントに移行した。また、斬新なサービスが加わり、用途もますます広範囲にわたるようになった。

 その他のMicrosoftクラウドサービスと同様に、Office 365も毎月更新され、クライアントソフトウェアの定期的な更新が継続している。また、稼働環境はWindows以外にも拡張された。macOS向けのクライアントソフトウェアと、「iOS」と「Android」で動作するモバイルスイートだ。

月単位のサブスクリプション

 業務用の「Business」サービスは純粋にクラウドホスト型のサービスで、利用料金は月額6ポンドからだ。このサービスは、使い慣れたデスクトップツールをWebアプリケーションで置き換える。

 大半の企業は「Enterprise E3」(日本円で1ユーザー当り月額2180円)を契約する。「Office 2016」の「ProPlus」が追加される上に、セキュリティやメールのコンプライアンスを改善するツールも含まれているからだ。Microsoftは、この製品のライセンスに「5/5/5」オプションを提供している。5台の携帯電話、5台のタブレット、5台のPCまたはMacにソフトウェアをインストールできるというオプションだ。最上位のオプションは「Enterprise E5」(同3810円)で、アナリティクスツールや音声認識サービスも含まれる。

 これら以外にも、中小企業向け、政府など公共機関向け、教育関係者および学生向けのオプションがある。

生産性へのポータル

 Office 365の中心となっているのは「Office Portal」だ。Webホスト型のサービスで、管理者はこのサイトでユーザーを管理でき、ユーザーは自分に割り当てられているソフトウェアのインストールやサービスを管理できる。継続的に進化するプラットフォームで、新しいサービスやサブスクリプションオプションの追加が頻繁に行われる一方、サービスの削除もまた少なくない。

 Office 365ポータルの左上部にあるグリッドアイコンをクリックすると、ツールとサービスの一覧が表示される。このリストの項目は絶えず増え続けており、企業向けのソーシャルネットワークである「Yammer」からローコードのプログラミングツールである「PowerApps」、そして「Flow」に至るまで、さまざまなものがある。しかし、同社のツールとサービスの認知度を上げるのに大きく貢献したのは2つの重要なテクノロジーである「Microsoft Graph」と「Common Data Model」だ。

 Microsoft Graphは、前掲の要因の中でも貢献が大きい方だといえる。Office 365クラウドサービスと連携する一連のAPIであり、これを使えば個人データをワークグループや組織全体と関連付けるようなクエリを作成し、組み合わせることができる。以前のOfficeプログラミングモデルを論理的に拡張したもので、ローカルのドキュメントやデータに対してだけではなく、適用対象の環境の拡張や縮小にも対応できる。

 Microsoft Graphの興味深い点は、個々の要素に対してクエリを実行するだけでなく、組織が生成するデータに関する知見を提供するところにある。

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