2017年11月15日 08時00分 公開
特集/連載

Computer Weekly製品導入ガイドデータの価値を引き出す「システム・オブ・インサイト」

データ管理は技術管理の結果ではなく、ビジネスの結果を出すことを指向しなければならない。

[Michele Goetz,Computer Weekly]
Computer Weekly

 データの質は、そこから得られるインサイトやそれが影響を与える行動、それがもたらす結果の質に比例する。これはデータ管理の秘密のレシピといえる。ビッグデータはビジネスを変革させるインサイトを約束するが、それを後押しする最大のユーザーは、依然として技術管理であり続けている。

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 エンタープライズ技術者がデータでビジネスを前進させるためには、データ管理で技術管理の結果を出すことではなく、ビジネスの結果を出す方向を指向しなければならない。Forrester Researchが35社を対象に実施した調査によれば、デジタルビジネスや一部のエンタープライズはビジネスモデルを変革させ、「システム・オブ・インサイト」で素晴らしい成果を出している。

 そうした企業の違いは、インサイトのマニフェストにおいて次の5つの中核的な価値を打ち出している点にある。

1 システムは継続的なプランニングと実行、インサイトの結果から学んだ内容をビジネスプロセスと意思決定に取り入れることによって、自ら増強される

2. ハイパーコラボレーション。インサイトチームはビジネスの全領域と文化的に関わり、そうしたチームがビジネス目標の文脈の中でインサイトを生成、共有、精錬する

3. 大規模な運用能力。組織化、プロセス、アーキテクチャ、パフォーマンスというデータ管理の全ての層において、連携が一元化に取って代わる

4. ユーザー支援。誰もがアナリストであり、インサイトを引き出して使用し、共有するためにデータとツールにアクセスする

5. 動きの速さ。データサプライチェーンに摩擦がなければ、必要なときにインサイトを引き出し、行動の文脈の中で応用し、ビジネスの成果を加速させることができる

 システム・オブ・インサイトを支えるエンタープライズアーキテクチャデータ管理の行程は、優先順位付けと能力に左右される。中核となる技術管理能力(プロセス、組織、技術)は柔軟性とアジリティー、スキルを視野に、実現の基盤に重きを置く。システム・オブ・インサイト能力はエンタープライズ技術者を後押ししてデータ管理を拡張し、ビジネス目標の達成やビジネスモデル刷新のためのインサイト生成というシステム・オブ・インサイトの中核的な価値に重きを置く。

ビッグデータ投資

 ビジネスの意思決定者は、ビッグデータへの投資をリソース最適化のための仕組みと見なしている。言い換えれば目標は技術管理にある。だがそのデータが顧客のエクスペリエンスを向上させ、収益の増大につながることも期待する。これはインサイトの目標だ。エンタープライズアーキテクチャのプロフェッショナルは、データ管理の成功を、ビジネス関係者の思考やその関係者が認識する有形の成果に照らし合わせて評価することによって、システム・オブ・インサイトのデータ管理モデルへと移行する必要がある。

 データガバナンスはプロセスであると同時に結果であり、エンタープライズ技術者とビジネスデータ保有者、主題とする事項の専門家や幹部の間の協力関係において、適切なバランスが保たれなければ奏功しない。依然としてデータガバナンスをビジネスに売り込んでいるのであれば、それはデータガバナンスではなく、技術管理の結果を引き出す技術管理プロセスにすぎない。

 データ管理はシステム・オブ・インサイトのチームに取り入れられる中で、分散性を強めている。開発のための一元化されたデータ管理プロセスは今後も存在し続けるだろうが、アナリストやデータ消費者との協力関係は、ビジネスニーズと拡張するエンタープライズアーキテクチャ、開発リソースを横断する複雑な依存関係を生じさせる。内部のコミュニケーションとコラボレーションの手段は、ビジネスにとってだけでなく、エンタープライズアーキテクチャや開発チームにとっても鍵となる。また、需要に対応するためにはアジャイルデータ開発の採用は不可欠だ。

 データ管理を正式に率いるためには、何がうまくいき、何がうまくいかないのかについて深い経験と見識を持つゼネラリストが必要とされる。そのために最高データ責任者を採用する企業もある。同時にエンタープライズ技術者は、データインテグレーション、データウェアハウス、エンジニアリング、モデリング、セマンティックといった中核的な能力を網羅した強力なスペシャリストで構成するデータ管理チームを強化しなければならない。それによってビッグデータやオープンソース、クラウドに対応したモダンなアーキテクチャのためのデータ管理態勢を確立しながら、市場に登場する複雑な分析や人工知能(AI)に対応できる高度なスキルを提供する。

データの洗練

 エンタープライズ技術者が孤立したデータのサイロを構築し、開発者がデータを届けるためのAPIを個別に開発する時代は終わった。

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