人工知能(AI)ソフトウェアのビジネスへの導入が進むにつれて、企業は自然言語生成ツールにも力を入れ始めている。
「一枚の絵は千語に匹敵する」ということわざがある。だが、少し言葉を添えるだけで絵の価値が上がることもある。その役割を担うのが自然言語生成ソフトウェアだ。
「興味深いデータポイントを人に見せたら、なぜそのデータが得られたのかと質問されるだろう。それに答えようとするのが自然言語生成(NLG)だ。NLGはあらゆるものに文脈を加える」と語るのは、金融サービス企業United Services Automobile Association(USAA)でデジタルチャネル分析部門のディレクターを務めるルーク・ホーガン氏だ。
自然言語生成ソフトウェアは、自然言語処理に含まれるサブカテゴリーの1つだ。ディープラーニングの進化は、機械にフリーテキストを扱わせるという新たな能力をもたらした。
この分野では、当初、アルゴリズムを用いてテキストを解釈することに重点が置かれていた。だが、次第にテキストの生成へと重点が移っていった。
USAAでは、BIレポートツールが作成する指標についての説明を、NLGを使って自動生成している。ホーガン氏が率いるチームは、オンラインでの新しい口座の開設など、デジタル製品のパフォーマンスを追跡する役割を担っている。USAAでは、Adobeの「Adobe Analytics」を利用して、このようなデータを追跡し、レポートを作成する。
その後、Narrative Scienceのソフトウェアがレポートのグラフに含まれるデータを考察し、グラフに示される数値が導き出された理由を一段落程度の文章で説明する。例えば、特定の日に開設された新規の口座数が計画よりも少ない場合、このソフトウェアはその原因と思われる傾向を特定して文章にする。
ホーガン氏によると、ダッシュボード自体はかなり前から存在しているという。そして、当座預金口座や保険証券といった自社商品の売れ行きという同社ににとって最も重要な質問に答えたことから大きな成功を収めた。だが、情報を提供すれば、その情報がさらなる質問を生み出す。そのため、USAAは自然言語生成ソフトウェアを作成する必要性を感じた。
「当社は、ある質問、さらにその質問から生まれるさらなる質問にも答えるダッシュボードを作成しようと考えた」(ホーガン氏)
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