Windows 10にしたらマルウェア対策ソフトが動かない? その仕組みと対処方法ユーザーはどうすればいいのか

Windows 10でサードパーティー製マルウェア対策ソフトウェアが起動しない? 本稿ではマルウェア対策ソフトウェアがブロックされる仕組みと、この問題の解決方法を取り上げる。

2018年01月12日 05時00分 公開
[Nick LewisTechTarget]
Windows Defender セキュリティセンター《クリックで拡大》

 Microsoftが「Windows 10」でサードパーティー製マルウェア対策ソフトウェアをブロックし、ユーザーにMicrosoftの「Windows Defender」の利用を強いているとして、Kaspersky Labは2017年6月に苦情を申し立てた(同年8月に両社は新たな取り組みにより問題を解決することで合意した)。Windowsシステムでマルウェア対策ソフトウェアがブロックされているかどうかを確かめ、この問題を解決するには、ユーザーはどうすればよいだろう。

 現代のマルウェア対策ソフトウェアは長年に渡って、OSが提供しない保護をエンドポイントに提供してきた。自社のエンドポイントを保護するために20年以上同じマルウェア対策ソフトウェアを利用しているユーザーや企業もある。そのため、マルウェア対策ソフトウェアには、非常に堅牢(けんろう)なユーザー基盤がある。

 悪意のある攻撃者がエンドポイントでプログラムを実行すると、エンドポイントのセキュリティが侵害される恐れがある。そこで、マルウェア対策ソフトウェアが必要になる。マルウェア対策ソフトウェアは、悪意のある挙動や兆候を監視する。こうした挙動や兆候は、OSでは保護できない可能性がある。セキュリティの監視機能が別にあれば、OSとは別の保護層をエンドポイントに追加できる。

 当初、Microsoftはこのような保護を用意していなかった。この欠けている部分を補いユーザーを保護するためにKaspersky Lab、McAfee、Symantecなどが堅牢なマルウェア対策ソフトウェアを提供してきた。ただ、時折、マルウェア対策ソフトウェア自体が攻撃されることがあった。そのため、Microsoftはマルウェア対策ソフトウェアの管理方法を改善する必要に迫られた。

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