2018年08月14日 05時00分 公開
特集/連載

学習モデルのチップ書き込みが容易にIntelの新しいツールキット「OpenVINO」は深層学習のビジネス利用を促進する?

インテルの新しい開発キットは、CPUや他の種類のチップで深層学習するハードルを下げようとしている。動画データから多くの情報を容易に抽出できるようにすることが狙いだ。

[Ed Burns,TechTarget]
画像 動画データの中から知見を見つける

 Intelは「OpenVINO」(Open Visual Inference & Neural Network Optimization)という新しいツールキットを発表した。このツールキットを使用すると、開発者は深層学習モデルを実行するプロセスをチップに書き込むことができる。クラウドやオンプレミスのデータストアにデータを送信する必要はない。開発者は「Caffe」「MXNet」「TensorFlow」など、一般的な機械学習言語でコードを作成できる。開発者はOpenVINOを使って、Intelのコアチップ、統合グラフィックスユニット、FPGA(Field-Programmable Gate Array)向けのプロセスを作成できる。

 OpenVINOの狙いは、動画データで高度なモデルを実行し、ビジネスにとって意味のある情報を含むスニペット(再利用可能な断片)の抽出を容易にすることだ。小売業界などで使われている防犯カメラの映像では、こうした情報の抽出が課題になっている。防犯カメラによって大量の動画データが撮影されていても、ほとんど分析されていない。

 Intelは、サーバ市場を独占しているが、モバイルデバイスでの存在感ははるかに小さい。同社は多くの動画データを生み出すエッジデバイス(末端の端末)へのチップの組み込みに後れを取っているといえる。例えば、スマートフォンではQualcommのチップが普及している。同社の処理装置は、Facebookのようなコンシューマーアプリケーションをサポートするため、高度な深層学習モデルを既に実行できるようになっている。ユーザーが写真をアップロードすると、アプリケーションがチップ内で深層学習画像認識モデルを実行し、ユーザーへのタグ付けを自動的に提案する。

 Qualcommはこのテクノロジーを使用して、エンタープライズ市場をリードし始めている。2018年4月、同社はMicrosoftと提携し「Vision Intelligence Platform」を発表した。Qualcommのモバイル深層学習チップとMicrosoftの「Azure IoT」システムの組み合わせは、ホームセキュリティ製品での動画処理を向上させるのが狙いだ。

 IntelはNvidiaからもプレッシャーを受けている。NvidiaのGPU深層学習チップは多くの高度アプリケーションをサポートしている。防犯カメラの動画データで深層学習を実行する機能を提供するスマートシティー製品も用意している。

 Intelのプレスリリースによると、IntelのOpenVINOツールキットは、既にDahua Technologyのスマートシティー製品やトラフィック製品、GEの医療画像サービス、防犯カメラを扱うHikvisionの産業用、製造用のセキュリティ製品に使用されているという。

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