Western Digitalの新しいSAS SSD「Ultrastar DC SS530」は容量が15TBで、前バージョンから倍増した。エンタープライズ向けSAS SSD市場における東芝やSamsung Electronicsの動向と比較しながら、同社製品の特徴を探る。
これからのエンタープライズ向けストレージ技術の主流は、超高速のNon-Volatile Memory Express(NVMe)ベースPCI Express SSDになるとみられているが、ベンダー各社はSAS SSDにもまだ将来性があると考えているようだ。
2018年7月、Western Digitalは同社最高密度のエンタープライズ向けSAS SSDのサンプルをOEMパートナーに提供すると発表した。新しい2.5型SSD「Ultrastar DC SS530」は高密度、低コストの64層3D NANDフラッシュを採用し、旧モデル「Ultrastar DC SS300」の2倍となる最大容量15.36TBを実現する。2018年第3四半期末に生産準備が完了する予定だ。
Western Digitalのエンタープライズ向けSSD製品管理シニアディレクター、エディー・ラミレス氏は「NVMeの人気が高まっているが、SASは今でも信頼性の高い安定したインタフェースだ。SASではHDDとSSDを混在させることが可能だ」と語った。
SAS SSDはエンタープライズ向けストレージアレイの分野で依然として高い需要があり、サーバ側では、コンピューティング、ストレージ、仮想化のリソースを1つに統合するハイパーコンバージドインフラ(HCI)での需要拡大が見込まれる、と同氏は話す。SAS SSDはSAS HDDのキャッシュ層としても運用可能だ。
「SASはHCIのようなシステムで今も非常に有効なインタフェースだ。特に、同じサーバ内でSSDとHDDの両方を使用するハイブリッドアレイに適している」(ラミレス氏)
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