2018年09月24日 05時00分 公開
特集/連載

プライバシー侵害の懸念もiPhone XSでも採用 「顔認識」は利器か“凶器”か

顔認識技術がビジネスにもたらす可能性は幅広い。一方でプライバシーの侵害につながるのではないかという懸念もある。顔認識技術とどう向き合い、どう活用すべきなのか。

[Sudha Jamthe,TechTarget]
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 私は、自宅の周囲にNest Labsの防犯用カメラ「Nest Cam IQ outdoor」を幾つも設置している。以前のNest Camが搭載していた機械学習ベースの画像認識機能は、人と猫を見分けられる程度だった。今では顔認識技術で人の顔の違いを見分け、タグ付けすることもできる。異常検知機能によって、見慣れない人物の来訪を警告することも可能になった。

 家庭や街に、こうしたコネクテッドカメラ(インターネット接続カメラ)が普及すれば、撮影した画像や動画を顔認識に活用して、人を識別できるようになる。それはさまざまな新しい可能性と課題を生む。

消費者向け機能への応用

 スマートフォンやソーシャルネットワーキングサービス(SNS)には、既に顔認識技術が組み込まれている。「Googleフォト」「Facebook」といった画像共有機能を持つサービスは、写真のタグ付けによって画像認識アルゴリズムをトレーニングし、強化している。Appleのスマートフォン「iPhone X」や新たに発表した「iPhone XS」「iPhone XS Max」「iPhone XR」は、顔認識で画面ロックを解除できる。

 街頭の防犯カメラと顔認識ソフトウェアは、指名手配犯の追跡に役立つ。防犯カメラで撮影した写真を、犯罪者データベースに登録された写真と照合すれば、犯人かどうかを識別できる。ルフトハンザドイツ航空(Deutsche Lufthansa)はロサンゼルス国際空港で、カンタス航空(Qantas Airways)はシドニー国際空港で顔認識技術を導入し、搭乗手続きの時間短縮に役立てている。

 中国の学校は、カメラで子どもの表情を捉え、授業に集中しているか退屈しているかを確認しているという。この例が示すように、顔認識と機械学習を組み合わせると、プライバシーを侵害しかねない使い方も可能になってくる。

産業への応用

セキュリティロボット

 銀行などの重要施設の入館手続きに、顔認識技術で人を識別できるセキュリティロボットを導入すれば、顔をスキャンするだけのわずか数秒で手続きを完了できる。企業の敷地内やショッピングモールのパトロール用にこうしたセキュリティロボットを活用すれば、侵入者を見つけるのに役立ちそうだ。

監視用ドローン

 米国の警察では、警察官が装着するボディーカメラ(小型ウェアラブルカメラ)に加えて、監視用ドローン(小型無人飛行機)の映像を活用している。これと顔認識を併用することで、本人には分からないように対象者を追跡できる。市民の生命と財産を守るための方策だ。ただし、どのようなデータをどのように活用しているのか、現時点では不透明な部分も少なくない。

顔認識がもたらす課題

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