CIOに贈る2006年の10の指針:Column
CIOにとって、2006年にはコストとリスクの重要性が一段と高まる。そうした中で、新たな手を打っていかなければならない。ガートナーはCIOのための指針として、3つのカテゴリーの10の優先項目を提案している。
どの年も同じようにやって来るわけでは必ずしもない。例えば2008年のように、オリンピックや米大統領選挙などの要因により、景況感が上昇し、新たなビジネス展開が活発化することが確実な年もある。
だとすると、2006年はCIOにとって、ガートナーがいうところの、2年後の「大きなビジネスイノベーションの実現」に向けた計画をスタートさせなければならない年ということになる。だが、ガートナーが先ごろ発表したCIOに向けた提言「CIO Resolutions for 2006」(CIOの2006年の心構え)によると、今年は難しい年になりそうだ。提言をまとめたのはアナリストのマーク・ラスキノ氏とジョン・マホーニー氏。
企業は2006年に不透明な景気の中で、新技術によるイノベーションの波に対応しなければならないというジレンマに陥ると、ガートナーは指摘している。ITマネジャーは大きなプロジェクトに取りかからなければならないが、コストを抑え、慎重に事を進めることが必要になる。CIOにとって、2006年にはコストとリスクの重要性が一段と高まる。
だがそうした中で、CIOは今年、新たな手を打っていかなければならない。ガートナーはCIOのための指針として、次のような3つのカテゴリーの10の優先項目を提案している。
2008年に向けたビジネス戦略を支える2006年の戦術を選ぶ
1.第2のインターネット革命について社内教育を行う。インターネットの力はビジネスプロセスの改革や刷新を促し、収益と成長の新たなチャンスをもたらす。
2.新しい技術やプロセスに移行しない場合の基準をあらかじめ設ける。
3.企業が2008年の実現を目指して進めるビジネスイノベーションをサポートする。
IT部門の柱としてアジリティ(俊敏性)を高める
4.個人およびチームとして、常に次の新しい課題に備えるようにする。
5.今後にとって重要な“サービスとしてのソフトウェア”の導入を試験的に開始する。
6.合併・買収時に対応する態勢を整える。
活動の土台を強化する
7.CFOとともにより効率的なIT投資管理に取り組む。
8.IT部門のイメージとアイデンティティー確立にビジネス指向を反映させる。
9.CEOとのコミュニケーションをより密にする。
10.2006年の“ホットな”技術をチェックする。
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