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ヴイエムウェアのダイアン・グリーン社長にインタビューInterview

仮想化ソフト企業、ヴイエムウェアのダイアン・グリーン社長に、急成長中の仮想化市場の現状、問題点とその対策、展望を聞いた。

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 カリフォルニア州パロアルトに拠点を置く仮想化市場のトップベンダー、ヴイエムウェアをダイアン・グリーン氏が8年前に共同創設した際には、ITを取り巻く状況は、今とは大きく異なっていた。現在、同社の社長を務めるグリーン氏は、さまざまな難関をくぐり抜け、急成長中の仮想化市場において自社を次なる段階へと導くための態勢を整えている。グリーン氏は最近、TechTarget編集部に対し、仮想化された世界に関する自身のビジョンを語ってくれた。同氏が構想する仮想化された世界では、障害回復からソフトウェアのライフサイクルに至る、企業内のあらゆる要素にヴイエムウェア製品が使われている。

 カリフォルニア州パロアルトに拠点を置く仮想化市場のトップベンダー、ヴイエムウェアをダイアン・グリーン氏が8年前に共同創設した際には、ITを取り巻く状況は、今とは大きく異なっていた。現在、同社の社長を務めるグリーン氏は、さまざまな難関をくぐり抜け、急成長中の仮想化市場において自社を次なる段階へと導くための態勢を整えている。グリーン氏は最近、TechTarget編集部に対し、仮想化された世界に関する自身のビジョンを語ってくれた。同氏が構想する仮想化された世界では、障害回復からソフトウェアのライフサイクルに至る、企業内のあらゆる要素にヴイエムウェア製品が使われている。

―― ヴイエムウェアを取り巻く状況は現在、どのようになっていますか?

グリーン 今の状況については、私は、ヴイエムウェアは第2フェーズに進みつつあるところだと考えています。われわれはこの8年半の間、人々にヴイエムウェア製品の良さを伝え、その存在を知ってもらい、またそのメリットを十分に理解してもらおうと努めてきました。その一方で、われわれは製品にも大幅な改良を加えてきました。今や、こうした段階は終了した、と私は考えています。

 これからは、実質的な価値を明確に示していきます。われわれは人々に対して、当社製品の重要性を奨励する必要はありません。人々は既にその点を理解し、このプラットフォームが定着していることも理解しているはずです。

―― Longhornのリリースが近づいています。IT管理者たちは、Longhornのリリース準備が整うまで、仮想化の判断を先送りするつもりなのでしょうか?

グリーン そういうことはないようです。当社製品はFortune 100企業に採用され、社内のどこかしらで稼働しています。当社製品は確実に出回っています。われわれは、100万社以上の企業がヴイエムウェアの仮想マシンで仮想化環境を実現していると見積もっています。

 当社には、何千台もの仮想マシンを稼働させている顧客がたくさんいます。そして、3〜6カ月でROI(投資収益率)を実現しています。2年間待つというなら、それでもかまいませんが、今、実行に移せばどれだけのコストを節約できるかという点をよく考えてみてください。

―― 仮想化環境のライセンスを取り巻く複雑な問題を解決するために、ヴイエムウェアはどのような取り組みを行っていますか?

グリーン それは実に難しい問題です。アプリケーションを仮想マシンで実行している場合、独立系ソフトウェアベンダー(ISV)はそうしたアプリケーションのライセンスをどのような方針で供与するかという問題です。

 クライアントアクセス単位でライセンスを供与するベンダーもあれば、ハードウェアの性能に応じてライセンスを供与するベンダーもあります。システム単位でライセンスを供与するベンダーもあります。そして、マルチコアの存在があります。プロセッサの数をベースにライセンスを供与する場合、マルチコアにはどう対応すればいいのでしょう? そして、仮想マシンの問題もあります。その場合は、仮想マシンの台数に応じてアプリケーションのライセンスを供与するのでしょうか?

 われわれは現在、この問題について最善の方法を見つけるべく皆と積極的に取り組んでいます。なぜなら、これは新しい問題だからです。そして、ISVにとっては売り上げを大きく左右する重要なポイントとなります。

 IBMはユーティリティ方式の料金モデルを確立しようとしています。仮想化で1つ正確に把握できるのは、「あるアプリケーションによって、実際にどのくらいのCPU/メモリ/ディスクとネットワークが使われているか」という点です。そのため、チャージバック式のモデルも採用できるはずです。IBMは最近、ESX Serverでチャージバックを実行する技術を備えたスタートアップ企業を買収しています。

 当社の多くの顧客は、各サーバの稼働状況を正確に把握できています。ですから、各社とも、社内の多様な構成要素に対してチャージバックモデルを適用できています。

―― ヴイエムウェアを基幹業務に使っている人はどのくらいだとお考えですか?

グリーン われわれは昨秋、当社の顧客を対象に調査を行いました。当社製品を稼働中だ、と答えた回答者は全体の90%でした。また、回答者の25%はヴイエムウェアのインフラで標準化したと答えています。つまり、x86システムをデフォルトで導入するときには、正当な反対理由がない限り、仮想マシンになるということです。

 もう1つ非常に興味深い現象としては、人々によるソフトウェアライフサイクルの管理方法に変化が表れ始めている点を挙げられます。われわれはそうした変化を以前から予想していました。

 つまり、こういうことです。仮想マシンで開発を行い、その仮想マシンをテスターに渡してテストしてもらえば、テスターがインストールや設定を正しく行ったかを確認する必要がありません。もう、そこに用意されているのですから。

 そして、その仮想マシンをステージングの担当者に渡せば、彼らもそれが正しく構成されているかどうかを確認する必要がありません。ただ、そのまま使えばいいのです。後からアップデートするにしても、仮想化により、一貫性のある統合的なソフトウェアライフサイクルが実現されます。

―― 仮想化はIT部門にどのような影響をもたらしているのでしょうか?

グリーン データセンターでは、社会的、文化的な変化が進行しています。今では、Linuxにはこのグループ、Windowsにはまた別のグループといったようにしなくても、1つのグループですべてのハードウェアを管理できるようになっています。

 IT部門では、仮想化により、さらに高度な作業を実行できることになります。同じものを何度も繰り返しインストールしたり設定したりといった単調な作業を行わずに済みます。そうすれば、もっと興味深い問題にフォーカスできます。

―― 仮想化により、成長はどの方向に進んでいくと思いますか?

グリーン この1年で、障害回復が大きく前進しました。そのほかに成長傾向にあるのは、ソフトウェアライフサイクル、プロビジョニング、高い可用性などです。サービス性も重要なポイントです。例えば、日中にあるマシンにメモリを追加するなり、サービスを追加するなりしたいとします。そうした場合、システムを稼働させたまま、サービスを中断することなく、中身だけ別のマシンに移動させればいいのです。その後、そのマシンを停止させ、必要な要素を追加したら、再び起動し、作業を再開させます。ダウンタイムを気にする必要がないのです。



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