Column
履歴書に磨きをかける9つのポイント
管理職スカウト専門のヘッドハンターが教える効果的な履歴書の書き方。無味乾燥な経歴の羅列では、読まずに捨てられてしまう!?
求職中のCIOは自分の履歴書をマーケティング素材と見なすべきだ――管理職スカウト会社でヘッドハンターを務めるマーサ・ヘラー氏は、そうアドバイスしている。ヘラー氏はマサチューセッツ州ウェストバラに拠点を置く管理職スカウト会社、ZリソースグループのITリーダーシッププラクティス担当責任者だ。同氏は、先ごろカリフォルニア州カールズバッドで開催されたCIO Decisions 2006カンファレンスで、履歴書を上手に作成するための9つのポイントを紹介した。
概要ページをなくす
ヘラー氏が最初に駄目出ししたのは、「過去に○○の経営を建て直した実績を持つ経験豊かなリーダー」といった決まりきった文句で始まる概要ページだ。「わたしはそういった概略ページは読まないことにしている。どれもありふれた内容で、意味がないから、読まずにページをめくってしまう」と同氏。同氏によれば、直近の2つの職務に関する詳細な説明から始まるのが優れた履歴書だという。そして、説明は過去にさかのぼるほど短くまとめるべきだ。
成長の軌跡を示す(たとえ後退していたとしても)
雇用主は、スタッフ管理、売上高、レポーティング構造など、「責任量」の着実な増加に着目する。「例えば、前のポジションでは取締役会メンバーではなかったが今はそうだとか、前は経営会議のメンバーではなかったが今はそうだとか、前は会社の幹部ではなかったが今はそうだ、といったようなことだ」とヘラー氏。もし実際には後退を経験していたのだとしても(例えば、ドットコム企業に賭けてみたが失敗に終わったなど)、責任量の増加や新しい専門知識の増加をアピールし、そうした経験をも成長の軌跡として説明できるようにすればいい、と同氏は指摘している。
体裁を整える
ヘラー氏は1週間に50通もの履歴書に目を通している。「読みやすい履歴書というのは、うまく体裁が整っているものだ。その点は断言できる。8年前のスーツを着て面接に向かうか、オーダーメイドのスーツを着て、きちんとしたネクタイを絞めて面接に向かうかの違いのようなものだ。もちろん、重要なのはその人の中身であって、スーツで仕事を勝ち取れるわけではない。だが、そうは言っても、やはり、ちゃんとしたスーツを着ている人の方に良い印象を抱くのは確かだ。履歴書にも、同じことが言える」と同氏。履歴書を作成する際は鮮明なフォントを用い、十分な余白を取るといいだろう。もし、レイアウトに自信がなければ、プロの助けを借りるのもいい。
カテゴリーを使って自分をブランディングする
「15項目もあるリストを読むのは大変だ」とヘラー氏は語り、自分の業績リストをテーマごとにまとめ、サプライチェーン、戦略的プランニング、リーダーシップなどの見出しごとに分類するよう提案している。「これは、優れた履歴書を作成する上で非常に効果的な方法だ。自分の“ブランド属性”を明確にし、分かりやすくアピールする上でも役立つ」と同氏。
ビジネスインパクトにフォーカスする
例えば、サーバの台数やデータセンターの数を列記するなど、CIOの履歴書はしばしば、無味乾燥で長ったらしい技術一覧に陥りがちだ。「非常に技術的なポジションを望むのでもない限り、そうした要素はそれほど重要ではない。技術に関して特筆すべき実績があるのならば、それは一番下に書くべきだ」とヘラー氏は指摘している。履歴書では、ビジネスインパクトに重点を置くことが重要だ。つまり、ただ、「データセンターを削減」とか「運転経費を20%削減」などと書くのでは駄目だ。「例えば、“データセンターを整理統合することで20%のコスト削減を実現”といった書き方にした方がいい。使った技術よりもビジネスインパクトの方に重点を置くことが、非常に重要となる」と同氏。
リーダーは人材を引き付けるマグネット
現在のCIOは皆、人材の維持がいかに重要かを理解しているはずだ、とヘラー氏。ベビーブーム世代はもうじき定年を迎えようとしている。「ITの人材不足の時代がやってこようというなか、優れた人材を引き付け、チームを結成し、維持する能力は大いにアピールすべきポイントだ。もちろん、こうした分野で何かしら実績がある場合の話だが」と同氏。
「ホットなエリア」での実力をアピールする
今、何が「ホット」かはお分かりだろう。コンプライアンス、リスク管理、サービス指向アーキテクチャなどだ。自分が目指している業界や会社では、今、何が一番ホットな分野なのかを研究し、その分野での実力をアピールするといいだろう、とヘラー氏は指摘している。
履歴書は1ページでは不十分
ヘラー氏は、履歴書の長さはどの程度が適切かをよく聞かれるという。「1ページの履歴書では無意味だ。1ページだけでは何も情報を得られない。価値を見いだせない」と同氏。長くても3~4ページには収め、「自分がこれまでに成し遂げてきた重要な事項」については端折らないように、と同氏は指摘している。
後任者を用意する
最後にもう1つ。今の会社のなかで、CIOから同じ社内で経営上の職務に異動したいと考えているのであれば、同僚や幹部たちが喜んで受け入れてくれるような後任のCIOを見つけておくべきだ。さもなければ、異動はかなり難しいだろう、とヘラー氏。「皆が喜んでこの後任者と働くようにしなければならない。新しい職務に異動したいのであれば、実際のところ、それがまず最優先の課題だ」と同氏は語っている。
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