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ネットワークとはタマネギのようなものロキ・ジョーゲンソンのネットワーク論

最適なネットワークパフォーマンスを得るには、同心円状に複数存在するボトルネックを1つずつ除去していかなければならない。

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 ネットワークはタマネギに似ている――エンド・ツー・エンドパス(経路)に沿って、さまざまなコンポーネントやさまざまな層で、同心円状のボトルネックが存在するのだ。アプリケーションのパフォーマンスを改善 するには、エンド・ツー・エンドパスのパフォーマンスを決定する「最も細い」ボトルネックを特定し、それを取り除く必要がある。その次に、2番目に細いボトルネックを、さらに次のボトルネックを取り除く――このように、最終的に最適なネットワークパフォーマンスが得られるまで、この作業を続けるのである。

 特定のアプリケーションにとって、ネットワークパスのエンド・ツー・エンドパフォーマンスは、「最も細い」ボトルネックによって決まる。そのボトルネックは、イーサネットの転送能力という仕様的な制約かもしれない。あるいは、ネットワークパスが最適パフォーマンスに達するのを妨げる何らかのネットワーク機能障害(二重通信での衝突など)かもしれない。大幅な遅延およびTCP通信の開始の遅れ(帯域幅遅延型製品などの場合)による予想外の結果である可能性もある。

 それぞれのネットワークパスには異なるボトルネックが存在する。あるいは、多くのパスが同じボトルネックを共有している場合もあるだろう。いずれにせよ、そのボトルネックを特定し、除去できれば、エンド・ツー・エンドのパフォーマンスは次のボトルネックのところまでは改善される。

 レイヤ2の転送能力が唯一の制約要因であるような非常に単純な例を考えてみよう。FTP転送の速度を決定するのが、イーサネットリンクの10Mbpsという速度であるとする。これが特定されれば、このリンクをFast Ethernetにアップグレードすることにより、FTP転送のパフォーマンスを一気に10倍近く高めることができる。そして、次にこの制限を取り払うことは、ギガビットイーサネットに移行することを意味する。

 現実の世界では、さまざまな種類のボトルネックが存在し、帯域幅の制約という単純なケースがまれであることは周知の通りだ。実際、帯域幅が問題になることはほとんどないのだが、パフォーマンス問題のソリューションとして帯域幅の改善が提案されることが多い。パフォーマンスのボトルネックは通常、パス中のほかの部分や、ほかのレイヤで見つかる。

 よくある原因を以下に示す。

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