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仮想ネットワークを拡張するVRF技術:VLAN同士のリンクにも使える
VRF(仮想ルーティング/転送)技術を利用すれば、複数の拠点に分散したコンポーネントで構成される単一の仮想システムを構築できる。
仮想システムを構成するサーバとストレージを結び付ける仮想ネットワークは、仮想システムのバックボーンであると言える。しかし仮想ネットワークは1カ所の施設内に限定されるケースが多い。VRF(仮想ルーティング/転送)技術を利用すれば、複数の拠点に分散したコンポーネントで構成される単一の仮想システムを構築できる。
仮想システムの人気が高まっているのは、以下に示すように、それによって柔軟性とコスト削減がもたらされるからだ。
- 仮想ネットワークでは、物理的なリンクを複数の仮想リンクに分割できる。それぞれの仮想リンクは、ほかのリンクから完全に切り離されている。一般的には、1つの仮想ネットワークは、特定のアプリケーションからのトラフィックあるいは特定のユーザーグループからのトラフィック専用とされる
- 1日の間でも、使用するアプリケーションが変わったり、処理負荷が変動したりするのに伴い、ネットワークのトラフィックパターンが変化する。仮想ネットワークの管理者は、リンク上で各アプリケーションに割り当てられた帯域幅部分を変更できる。また、複数の物理リンクを結合することにより、1つの物理リンクでは対応することができない大きな帯域幅を提供することも可能である
LANを複数の仮想ネットワークに分割する手法は、1990年代にIEEEによって開発・標準化された。これらの手法は広く普及している。
IEEE標準802.1qは、1つのLANを複数の仮想LAN(VLAN)に分割する方法を定義している。802.1qと組み合わせて用いられるIEEE 802.1pは、トラフィックに対して8つの優先レベルを規定している。管理者はトラフィックに適切な優先レベルを設定することにより、各アプリケーションに十分な帯域幅を提供できる。
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