RSSは、オンラインパブリッシャーがWebユーザーに「フィード」(配信またはシンジケーションとも呼ばれる)するニュースやそのほかのWebコンテンツを記述するためのフォーマットである。RSSという略語は、以下の3つの異なる規格のいずれかを指している。
- RDF Site Summary(RSS 0.9と1.0)
- Rich Site Summary(RSS 0.91)
- Really Simple Syndication(RSS 2.0)
RSSは、World Wide Web Consortium(W3C)のResource Description Framework(RDF)に基づいて開発された。最初の仕様はNetscape Communicationsが同社のブラウザのNetcenterチャンネルのために策定したが、RSS仕様は現在、誰でも利用できる。
Webサイトは、ニュースの見出しや記事など一部のコンテンツを「パブリッシュ」する場合、その対象コンテンツとそのサイト内での位置を記述したRSSドキュメントを作成する(このドキュメントもフィードと呼ばれる)。さらに、そのRSSドキュメントを、RSSパブリッシャーのディレクトリサイトのいずれかに登録する。ユーザーは、RSSで配信されるコンテンツを読めるWebブラウザやRSSリーダーと呼ばれる専用プログラム(RSSアグリゲーター、フィードリーダーとも呼ばれる)により、こうしたコンテンツの更新を一定時間ごとに自動的に確認し、新着コンテンツに素早くアクセスできる。RSSファイルのディレクトリサイトとしては、Meerkat、GropSoup、NewsIsFree、UserLand、XML Treeなどがあり、これらはコンテンツアグリゲーターとも呼ばれる。
RSSフィードはニュースだけでなく、ディスカッションフォーラムの抜粋やソフトウェアの発表などをはじめ、URLでアクセスできる任意の形態のコンテンツを配信することが可能である。
Atom(XML)はRSSの代わりに利用できるオープンソース仕様であり、RSSと同様の機能を提供する。
RSSリーダーはユーザーの指定に従って、一連のフィードの更新を一定時間ごとに自動的にチェックし、新着の記事や投稿を検出して、見やすい形に整理してまとめて表示する。ポップアップで新着を通知するものもある。これらはユーザーにとって新聞が配達されるようなものだ。ただしRSSリーダーは、新聞のように1日に1〜2回、新着のコンテンツアイテムをまとめたドキュメントを届けるのではなく、個々のアイテムを新しく検出するたびに表示する。ユーザーは、リンクをクリックすればそのWebページにすぐにアクセスできる。
RSSリーダーには、(1)スタンドアロンプログラム、(2)Webブラウザや電子メールプログラムの拡張機能として動作するもの、(3)ブラウザを利用できるどこのPCからでもアクセスできるWebベースのもの――などの種類がある。
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