Skypeは5月14日、新しい月定額通話プランについて記者向け説明会を開催した。従来の料金体系での新規契約は終了し、同プランでの契約を促進していくという。
米eBay傘下のSkypeは5月14日、4月22日からサービスを開始しているIP電話の定額制通話プランについてプレス説明会を開催し、5月末まで割引キャンペーンを実施していることをあらためて告知した。
P2P技術を利用したインターネット電話サービスを提供するSkypeは、Skypeから固定電話および携帯電話への通話を可能にする「SkypeOut」について、新料金体系の定額国際電話サービスを4月22日から開始している。用意されたプランや価格は以下の通り。
名称 | 価格 | 対象となる国 |
---|---|---|
1カ国限定プラン | 695円/月 | 対象34カ国から1カ国を選択 |
アジア限定プラン200 | 895円/月 | 台湾、中国、日本、香港 |
世界中どこでもプラン | 1495円/月 | 対象34カ国すべて |
同プランは、以下のような点が特徴となっている。これまでの国際電話の料金体系では通話時間に比例して料金を課す従量制が採用されていたが、今回の定額プランでは回数や時間を気にせずに通話を楽しめるのが最大のメリットだ。
(※1)Skypeから固定電話および携帯電話に接続する際、1回の通話において通話料金とは別に必ず接続料が4.9円掛かる
(※2)従来の、Skypeから固定電話および携帯電話に発信できる有料サービス。今回の定額通話プラン発表とともに新規契約の受付を終了した
(※3)アップグレードした場合、SkypeProに支払った料金は日割りで返金されるようになっている
(※4)1カ国限定プランと世界中どこでもプランは1万分/月、アジア限定プランは200分/月の制限がある
以上の特徴を見ると、今回の定額プランは、通常の固定電話や国際電話より通話料金が安いのは当然だが、通話できる時間を従来の料金プランと比較すると、実質「話し放題プラン」であることが分かる。
例えば、1カ国限定プランに掛かる695円分を1カ月の通話料金として、従来の料金体系でどれくらい通話できるのか計算すると、次のようになる。まず、Skypeから直接固定電話および携帯電話に通話できる従来のSkypeOutを使用すると、通話料金は2.38円/分だ。1回接続するたびに4.9円の接続料が掛かるため、毎日接続すると接続料だけで4.9円×31日=151.9円となる。さらにこの接続料を差し引いた上で毎月何分通話できるか計算すると、(659円-151.9円)÷2.38円=約210分となる。今回のプランでの使用時間は最大1万分と制限されているが実質的にほぼ無制限であり、通話可能時間を比べると今回の定額プランは圧倒的に得だ。
さらに、Skypeが提供しているほかの有料サービスが本プラン内に含まれているのも大きなメリットだ。新しい月定額通話プランを申し込んだ場合、以下の有料サービスが利用可能となる。ただし、SMSメッセージの送信は従来通り課金される。
中でも注目すべきは、Skype To Go番号が利用できることだ。Skype To Go番号はSkypeを使わずにSkypeOutを使えるサービス。かけたい電話番号を登録して050の番号と関連付けると、一般のIP電話にかける料金とSkypeOutに接続する料金のみで通話できるようになり、携帯電話からでもSkypeのネットワークを使った通話が可能となる(Skype To Goのしくみを参照)。今回のプランではSkypeOutへの接続料金が月額定額に含まれるため、海外に出掛ける際など自宅や会社の電話番号をSkype To Go番号に登録しておけば、国際電話の料金を安価に抑えられる。
現在Skypeでは、月定額通話プランの導入を記念して、3カ月契約ごとに1カ月分が無料となる割引キャンペーンを5月末まで行っている。同プランは1カ月、3カ月、12カ月から選択できるが、3カ月で申し込んだ場合は2カ月分の料金、12カ月で申し込んだ場合は8カ月分の料金で使用開始できる。各プランの申し込みはこちらから。
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