管理機能を備えたiPad対応アプリ群「CLOMO SECURED APPs」、ブラウザ・文書管理など:NEWS
アイキューブドシステムズは、企業向けに従業員の利用やデータ管理ができる機能を備えたiPad対応アプリを開発した。アプリの種類はブラウザ、文書管理、メーラー、カレンダー、アドレス帳の5つ。
アイキューブドシステムズは7月14日、企業でのスマートデバイス活用を支援するアプリケーションシリーズ「CLOMO SECURED APPs」を発表した。
CLOMO SECURED APPsは、ブラウザ「SecuredBrowser」、文書管理「SecuredDocs」、メーラー「SecuredMailer」、カレンダー「SecuredCalendar」、アドレス帳「SecuredContacts」という5つのアプリケーションで構成される。通常のアプリケーションと異なるのは、専用の管理コンソールから遠隔で各従業員の端末に配布したアプリ自体の起動を制限したり、アプリ内データを消去したり、任意のメッセージを配信するなど、「アプリ単位での管理機能とデータ管理機能」ができる点だ。
提供は順次開始する予定だが、まずは7月19日にiPad向けのブラウザアプリ「SecuredBrowser for iPad」と文書管理アプリ「SecuredDocs for iPad」の販売を開始する。
SecuredBrowserは、URLフィルタリング機能の備わったブラウザアプリ。ホワイトリスト/ブラックリスト設定で、業務とは無関係だったりセキュリティ上問題のあるWebサイトへのアクセスを、管理者側で一括制御できる。事前に指定したプロキシサーバ経由でのWebアクセスにも対応する。
またGmailなどのWebメールを利用した際の情報漏えい対策として、SecuredBrowserで閲覧したドキュメントファイルをGoodReaderなど他アプリへファイルコピーするのを防止する機能も備わっている。紛失・盗難時には、リモートでアプリ起動を制限することで、第三者の不正利用を防止できる。
価格は、1アプリライセンス当たり年間2520円。初期設定費用2万1000円と年間管理サーバ費用2万5200円が別途必要となる。10アプリライセンス以上からの購入が可能。
SecuredDocsは、PCで作成したPDFやExcelなどのデータを、管理コンソールから従業員の各端末へ配布(閲覧権限付与)・閲覧可能にするアプリだ。さらに別途、クラウド上に共有ファイルサーバを立てることも可能。管理者は共有ファイルサーバに動画などさまざまな形式のファイルをアップロードでき、従業員は安定してそれらのファイルを閲覧できる。
紛失・盗難対策として、アプリ内データのリモート削除機能も備えている。これにより、サーバとの同期で保存されたローカルデータの情報漏えいを防げる。なおリモート削除の適応範囲は、端末内の全てのデータだけでなく、アプリ内データに限定して行うことも可能だ。個人所有のiPadを業務で利用する場合や、部署異動・離職時などにも、ユーザーの個人所有データに影響を与えずに、必要なセキュリティを確保できる。
価格は、1アプリライセンス当たり年間3780円。10Gバイトのファイルサーバ容量が付帯され、ファイルサーバ容量の追加費用は10Gバイトごとに年間1260円。初期設定費用2万1000円と年間管理サーバ費用2万5200円が別途必要となる。SecuredBrowserと同様に10アプリライセンス以上から購入が可能。
MDMでは情報漏えいを防げない? アプリ内データ管理の必要性
同社は、iOS、Androidを含むマルチOS対応のMDM(モバイルデバイス管理)サービス「CLOMO MDM」を提供している。企業でのスマートフォンやタブレット端末導入が進むにつれ、そのセキュリティ対策製品として特に引き合いが高いのが、各従業員の端末を一元管理でき、アプリの一斉配布や端末のリモートワイプ・ロックなどの紛失・盗難対策ができるMDMだという。
しかしiOS端末に関しては、ユーザー操作によって任意でMDMの管理外端末にする操作が可能なため、MDM管理外となった端末上でGoodReaderやDropBoxに企業の重要情報を保存した際には、情報漏えいを防ぐ手段はない。
その回避策として発表したのが、CLOMO SECURED APPsだ。CLOMO SECURED APPsであればアプリ単位でのデータ管理が可能であり、上記で心配するようなセキュリティリスクを回避できると同社はアピールしている。
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