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あの大規模情報漏えいも仮想デスクトップで防げた:VDIでウイルス対策ソフトは不要になるか
ここ数年、国家レベルの機密情報がWikiLeaksで公開されるなど、世間を賑わす大規模情報漏えいが後を絶たない。しかしそれらは仮想デスクトップインフラを利用することで防げた可能性がある。
2005年、Bank of America(米国ノースカロライナ州に本社を置く銀行)の幹部が暗号化していないノートPCに顧客情報と社外秘情報を保存していて盗まれたという事件が発生した。その後、犯人によって引き出されたHDDの中身はWikiLeaksのWebサイトに公開され、夜のニュースのトップを飾った。
最近ではマサチューセッツ州で、失業者21万人もの情報がコンピュータウイルスのために流出した可能性があるとして、州労働局が謝罪する羽目になった。報道によれば、このウイルスを使った「犯罪ハッカー集団」は、部外秘の求職者情報と雇用主情報を州の1500台のコンピュータから盗み出したとされる。
こうした事例を見聞きするたびに私は、もし仮想デスクトップインフラ(VDI)を使っていれば、こうした問題や数え切れないほどの情報盗難、ウイルス被害は防げただろうかと考える。
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