Windows 8の仮想化を不安視するIT担当者たち:仮想デスクトップは現実的?
Windows 8 Developer Previewの公開から約1カ月。Windows 8のテストを進めているIT担当者たちは、仮想デスクトップでのWindows 8提供に懸念を持ち始めている。
サーバホステッド仮想デスクトップインフラストラクチャ(VDI)を利用してWindowsを提供するIT担当者たちは、Windows 8に採用された「Metroスタイル」のOSやアプリケーションに求められるインフラストラクチャとクライアントハードウェア要件について、幾つかの懸念を持っている。
それとは対照的に、デスクトップ仮想化ベンダー各社の間では、Windows 8がユーザーエクスペリエンスと仮想デスクトップの普及にポジティブなインパクトをもたらすだろうと期待する声が大きい。タッチ端末のサポートとMetroスタイルのユーザーインタフェース(UI)およびアプリケーションは、Windows 8デスクトップのユーザーエクスペリエンスを大きく向上させる。
すばらしいニュースだ。
コラム:Windows 8デスクトップ
Windows 8はMetroスタイルのタッチパネルやユーザーインタフェースなど、同社のモバイルOS「Windows Phone」の影響を強く受けている。
Windows 8はWindows 7より機能が豊富だが、必要とするコンピュータリソースは少ない。Windows 7 Service Pack(SP) 1は32のプロセスを実行中、400Mバイト以上のメモリを使う。Microsoftによると、Windows 8は起動時、29のプロセスを実行するが、メモリを281Mバイトしか利用せず、ビジネスアプリケーションやデータにより多くのフリースペースを残すという。もちろん、Windows 7のリソース消費が増大していったように、その値はアップデートによって増加していく可能性はある。
Windows 8対応PCはまだ登場しておらず、デバイス群も開発中だ。長寿命バッテリー、ハイエンドグラフィックスサポート、そしてタッチ対応は、最優先課題となっている。Windows 8はSLAT対応ARM CPU、x86、x32、そしてx64デバイスをサポートする。
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だが、それは同時に、サーバホステッドVDIを利用して、LANやWAN環境でWindowsを提供するIT企業にも大きな影響をもたらす。そう指摘するのは、オランダのITサービス会社PQRの技術担当役員、ルーベン・スプルート氏だ。
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