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クラウド対応のオブジェクトストレージを発表 EMCジャパンNEWS

HTTPベースでデータにアクセスするオブジェクトストレージ製品を発表。大量の非構造化データを取り扱うWebサイトの構築、クラウド事業などにおける効率的な管理やサービスの迅速な立ち上げを支援する。

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Atmos

 EMCジャパンは11月29日、クラウド環境に適するストレージ新製品「EMC Atmos 2.0」(以下、Atmos)の販売を開始した。Atmosは、ユーザーがさまざまな付加情報(メタデータ)を付けてデータを保存・管理するオブジェクトストレージ。Webサービスの標準的な通信プロトコルであるRESTやSOAPに基づいたAPI経由でデータにアクセスする。また、スケールアウト型アーキテクチャを採用し、論理的には無制限に拡張可能。単一のネームスペースを実装することで、地理的に離れたサイトを統合したシステムを構築できる。

 Atmosは、IAサーバベースの専用ハードウェアとVMware vSphere対応ストレージ用ソフトウェア「Virtual Edition」の2つの形態で提供される。2TバイトのSATAドライブを搭載するハードウェアは「WS2-120」「WS2-240」「WS2-360」の3機種が用意され、最小4ノード構成でラック当たりの最大ストレージ容量はそれぞれ240Tバイト、480Tバイト、720Tバイト。また、Virtual Editionは最小10Tバイトから最大960Tバイトまで拡張可能だ。

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Atmosの特徴
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EMCジャパンの中野氏

 EMCジャパン マーケティング本部 マーケティング・プログラム推進部 ストレージ製品 マーケティング・マネジャー 中野逸子氏は「画像や写真、音声などの非構造化データをWeb経由で大量にやりとりする場合に適している。また、IaaS(Infrastructure as a Service)などのクラウドサービス事業者や、二次ストレージとして大量のデータをクラウド環境にアーカイブしたいというニーズにも対応する」と説明した。Atmosは国外では2008年11月に提供しており、既に100社の導入実績を持つ。中野氏は、1日当たり5億以上のオブジェクトがやりとりされるeBay、3カ月でIaaS環境を構築したAT&TなどをAtmosの導入事例として紹介した。

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EMCジャパンの竹内氏

 従来のWebシステムにおけるストレージインフラの課題として、同社のテクニカル・コンサルティング本部 プロダクト・ソリューションズ部 マネジャー、竹内博史氏は、「ストレージ増設時にWebサーバ、アプリケーションサーバなどにマウントポイントを追加したり、データセンター増設時にサイト間でコンテンツを共有する仕組みを構築する必要がある」ことなどを挙げた。その上で「単一ネームスペースによる分散型ストレージにデータを保存・管理でき、HTTPベース通信でクライアント端末から直接アクセスできる点」などをAtmosの導入メリットとして説明した。

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Atmosによる分散ストレージ環境の構築イメージ

 EMCジャパンは同時に、サービス認証・課金などの機能を提供するオプション「Atmos Cloud Delivery Platform」やWindow/Linux環境用の無償管理ソフトウェア「Atmos GeoDrive」、クラウド環境をアーカイブ用ストレージとして利用可能な連携ソリューション「Cloud Tiering Appliance」なども提供を開始する。Atmosの提供価格は個別見積もりで、EMCジャパンと同社の販売パートナーから提供される。

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