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端末数3倍で100万ドル増? モバイル導入で高騰するMicrosoftライセンス:モバイル業務利用を阻むコストの壁【後編】
モバイル端末の企業導入を妨げる要因の1つがコストだ。特にMicrosoft製品のライセンス料金の高さを課題と考えるCIOは少なくない。
前編「海外出張のたびに5万ドル? スマートフォンに掛かるこれだけのコスト」では、米調査会社Gartnerが最近開催したあるシンポジウムに集まった100人以上のCIOやITプロフェショナルの議論の内容を紹介。モバイル端末の企業利用における課題がコストにあることを明らかにした。
後編は前編に引き続き、モバイル端末を取り巻くコストに関するCIOらの議論の様子を紹介する。
ライセンス料がコスト増の一因に
議論には米連邦航空局のIT幹部も参加した。同局は、職員がカタログから複数の認定端末を選択できるようにしたという。「われわれは通信事業者と分単位の通信契約を結び、局全体で全ての“分”をプールしている。そしてスタッフの使用状況を監視してプランを調整している」と同氏は説明する。「それによって数百万ドルのコスト削減を実現した。今のところ少なくとも私の知る限りでは、個別に設定した上限を超えて使用する職員はいなかった。職員は個人向けや企業向けの通話プランの適用を受け、そこにデータ通信も含まれる」
ある防衛関連企業のCIOは、デスクトップ仮想化を利用してモバイル端末向けリモートアクセスの実現を目指した。「しかし結果的に、その試みは断念せざるを得なかった。Microsoftのライセンス料が高額になると分かったからだ」と同CIO。エンタープライズモビリティのライセンス料は、他社では問題にならなかったのだろうか?
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