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情報漏えいの主犯格、「うっかりミス」を不祥事に変えない方法:教育や端末管理、暗号化が鍵に
情報漏えいの34%は内部関係者の不注意が原因であることが、IT専門家に対する調査結果から明らかになった。専門家は従業員教育に加え、端末管理や暗号化の導入が重要だと指摘する。
情報流出に見舞われた企業は、被害者への迅速な通知よりも、流出による損害の程度の見極めを重視していることが、米調査会社Ponemon Instituteが実施した調査で分かった。
調査はIT専門家約600人を対象に実施した。その結果、セキュリティが破られたことによる悪影響を抑えるための最も有効な対処法として、以下の3項目が挙がった。
- 社外の法律専門家と契約する
- 被害者に与える損害の程度を把握する
- コンピュータ犯罪の専門家と契約して事件を捜査する
「人々が求めているのは調査が行き届いたアプローチであり、過剰な報告ではない」と指摘するのは、Ponemon創業者のラリー・ポネモン会長である。言い換えれば、企業は情報流出の事実を告知する前に、その情報流出によって被害者の個人情報や資産の安全性が実際に脅かされるのかどうかを知っておいた方がいいということだ。報告過剰になれば、企業と被害者との信頼関係が大きく損なわれかねないと同氏は言う。
ポネモン氏によれば、「科学捜査は、より外科的な観点から、実際に危険にさらされているのは誰なのかを突き止める助けになる」。入念な捜査の結果は、情報流出の再発防止にも役立つという。
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