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失敗しない「電子カルテ導入」のための注意点:【連載コラム】医療ITの現場から
診療所が電子カルテを導入する際には、製品の検討から本稼働までに約6カ月の期間が必要だといわれる。新規導入の流れと注意点を紹介する。
診療所の電子カルテの普及率が20%を超え、新規開業だけでなく既存の診療所でも電子カルテを導入するケースが増えています。今回は、導入の流れやその注意点を解説します(連載インデックス:【連載コラム】医療ITの現場から)。
検討からシステム稼働まで約6カ月が必要
診療所の電子カルテ導入では、製品の検討から稼働するまでに約6カ月の期間を見積もった方がよいといわれています。具体的には「情報収集」から始めて「製品選定」「価格交渉」「契約」までに約3カ月、契約後は「仕様の打ち合わせ」「ハードの調達」「システムインストール」「納品・設置」「各種登録作業」「操作研修」「稼働」に至るまでを約3カ月と想定するとよいでしょう。
導入段階 | 手段・ポイント |
---|---|
情報収集 | インターネット検索、製品カタログの収集、周囲の医師の助言 |
製品選定 | 電子カルテの展示会場、メーカーによるデモンストレーション |
価格交渉 | 同一のシステム構成について、複数のメーカーの見積もりを比較。月額リース料や保守料などを考慮 |
契約 | システム構成や機能などの仕様を再確認、OSバージョンアップ、法改正時の対応などの保守サポートを確認 |
仕様の打ち合わせ | 処方や処置、検査、セット、テンプレート、シェーマなどのマスター作成。その後の使い勝手を左右するので念入りに取り組んだ方がよい |
納品・設置 | ハードウェア機器の調達やシステムのインストール、各種登録作業などをメーカーが立ち会って実施 |
操作研修 | スタッフ全員で受けた方がよい |
稼働 | メーカーや代理店が立ち会う。事前研修で分からなかった問題点を確認し、理解を深める |
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