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帯域幅のアップグレードに温度差があるファイバーチャネルとイーサネットストレージネットワーキング技術の最新事情(前)

新しく仮想データセンターインフラを選択するITアーキテクトの多くが、ファイバーチャネルとイーサネットのどちらを採用するかで悩むようになった。拡張性を考慮すると、果たしてどちらを選ぶべきなのだろうか?

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 データセンターと仮想サーバの統合を検討している大企業のIT部門は、インフラストラクチャのアップグレードに当たり、最新のストレージネットワーキング技術の導入を考える必要がありそうだ。今回から2回にわたり、Fibre Channel(FC)やイーサネット、Fibre Channel over Ethernet(FCoE)、そしてInfiniBandなど、データセンターのストレージネットワーキングインフラの最新事情を紹介する。

16Gbps対応で評価が分かれる「Fibre Channel」

 長期的なロードマップには64Gbps FCに言及しているものも少なくないが、現状は32Gbps FCの標準化が進行中であり、2011年末にようやく16Gbps製品の出荷が始まったばかりだ。しかしアナリストたちによると、新しいスイッチやホストバスアダプター(HBA)を購入する場合、IT部門は今後少なくとも2年は8Gbpsに縛られるという。

 米調査会社Dell'Oro Groupは、2011年に出荷されたFibre Channelスイッチポートの89%は8Gbpsだったと指摘する。この調査会社によると、2012年のFCスイッチの出荷も77%が8Gbpsになる見込みだ。2013年には、16Gbps技術の価格がこなれてくるとともに、8Gbpsと16Gbpsが市場シェアを50%ずつ分け合うと予測する。

 もっとも、そうなってもIT部門がすぐに古いスイッチやアダプターの使用をやめるとは限らない。米TechTargetの最近の調査によると、現在、1Gbpsから16Gbpsまで、あらゆるレベルのFC技術が利用されており、現時点で最も広く普及している回線速度は4Gbpsだ。

 既存の機器に製品寿命が近づき、新世代の製品価格が旧世代並みに下がってくると、最新のインフラを導入する顧客は、その時点で最も高速な技術を選択する傾向にある。またアップグレードサイクルをスキップするケースもある。例えばカナダのウェスタンオンタリオ大学などは、現在2Gbpsから一気に8Gbpsへ移行しつつある。

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