日本企業が「データ管理」を成功させるためのCIOの役割とは:元大成建設CIOとデータ管理ソリューションベンダーが対談
グローバル進出、ビッグデータ活用といった昨今の潮流を受けて、再びデータ管理の重要性が叫ばれている。ユーザー企業とベンダー、それぞれの識者が、データ管理の本来の意味と成功の秘訣を語った。
「経営に役立つ情報活用」。これは企業ITの世界では昔から繰り返し提唱されてきたが、きちんと実現できた企業が果たしてどれだけあっただろうか? しかし、長引く不況に加えグローバル市場での競争の激化といった、企業経営を取り巻く環境が厳しさを増す中で、多くの日本企業が情報活用による競争力アップに目を向けざるを得なくなってきている。また、ビッグデータへの注目が高まっていることも、情報活用やデータ活用への関心に拍車を掛ける一因となっているだろう。
そんな中、情報活用に本格的に乗り出そうと腰を上げた企業の多くが、ある壁を前に立ち往生を余儀なくされている。それが「データの管理」にまつわる問題だ。データを活用するためには、その大前提としてデータがきちんと管理されている必要がある。しかし、サイロ化したシステムごとにマスターデータが乱立し、その中身もきちんとメンテナンスされていないような状況では、そもそも経営判断の材料となるに足る品質と信頼度を備えたデータなど用意できるはずがない。
そこで近年、こうした課題を解決するための「データ管理(マネジメント)ソリューション」が脚光を浴びつつある。データ管理の具体的な施策は多岐にわたるが、それらを1つひとつ挙げていく前に、まずはデータ管理のそもそもの目的と意義を理解しないことには何も始まらない。そこで本稿では、ユーザー企業とITベンダー、それぞれの立場で長くデータ管理に関わってきた識者による対談を通して、この辺りのことを浮き彫りにしていきたい。
対談に臨むのは、大成ロテック 顧問の木内里美氏と、インフォマティカ・ジャパン 代表取締役社長の吉田浩生氏だ。木内氏は2000年から5年間にわたり、大成建設で情報システムの一大刷新プロジェクトをCIOとして率いてきた人物。そして吉田氏は、データ統合分野の世界的なリーディングカンパニーである米インフォマティカの日本法人のトップとして、数々の先進的なデータ活用プロジェクトにかかわってきた。両氏による対談は、まず日本企業におけるデータ管理の現状についての話題から始まった。データ管理とは一体どのような取り組みで、企業に何をもたらすのだろうか。
提供:インフォマティカ・ジャパン株式会社
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