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分散ストレージで大容量メールを保管可能に、センドメールが新アダプター提供NEWS

センドメールは、メールサーバ製品「Mailcenter Store」で、容量の追加が容易な分散ストレージ「Scality Ring Organic Storage」を利用可能にするアダプターを提供する。

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 センドメールは2013年4月17日、同社のメールサーバ製品「Mailcenter Store」のストレージとして、大容量の分散ストレージを利用可能にするアダプターを提供開始した。メールデータ増大への対処が急務なメールサービス事業者やインターネットサービスプロバイダー(ISP)を主なターゲットに据える。

 Mailcenter Storeから、分散ストレージ製品「Scality Ring Organic Storage(以下、Scality)」を利用するためのアダプター「MC Connector」を新たに用意した。Scalityは、ディスク内蔵のIAサーバを複数台組み合わせ、大容量ファイルの高速なアップロード/ダウンロードが可能な「オブジェクトストレージ」を構築する。ストレージシステム全体の容量は、IAサーバを追加することで随時増やすことができる。

 Scalityは、基盤技術として、データを基に算出したキーを使い、複数サーバの中からデータを高速に探し出す「キーバリューストア(KVS)」を採用。同一のデータを3台のサーバへ保管することで、最大2台サーバが故障してもデータを復旧できる仕組みを設け、耐障害性を高めた。

 センドメールが2012年7月から販売しているScalityは、メールだけではなく、ドキュメントや動画といった一般的なファイルも保管できる。ただし、センドメールはあくまでもメールサーバ用ストレージとしてScalityを訴求する考えだ。「Scalityはメールサーバ用のストレージとして開発された経緯があり、頻繁なディスクI/Oが発生するといったメール特有の処理で高いパフォーマンスを発揮する」(センドメール社長の末政延浩氏)

 MC Connectorは単独では販売せず、Scalityに加え、オープンソースの「Zimbra」など複数のメールサーバ向けアダプターをまとめた「Emailパック」の組み合わせで販売する。サブスクリプション価格は使用するデータ容量によって異なり、実効容量20Tバイトの場合、Scarityは360万円、Emailコネクタは280万円。データ容量は、追加ライセンスを購入すれば10Tバイト単位で拡張できる。

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