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Hadoopで年間6000症例を分析、帝京大学のBI事例:Office 2013でも高度な分析が可能
医療の現場で発生して蓄積される診療情報や各種検査データ、経営情報。帝京大学 医療情報システム研究センターでは、これらの膨大なデータを統合して有効に活用する取り組みを進めている。
ビッグデータを使って、類似性を発見する
日本マイクロソフトは2013年5月、「行政と医療の未来を切り拓く」をテーマとするイベント「パブリックセクター ソリューション フォーラム 2013」を開催した。帝京大学 医療情報システム研究センター教授 澤 智博氏が「医療におけるビッグデータ活用の現状と将来展望」と題した講演を行った。同大学の医療情報システム研究センターは2010年から進めている「生体モニタデータの類似性分析システム」の試作などで、大量の医療情報から価値のある知見を見いだす取り組みを行っている。
日本医療情報学会の評議員などを務める澤氏は、日本麻酔科学会専門医でもある。帝京大学 医療情報システム研究センターの生体モニタデータの類似性分析システムは、手術中に使用する生体モニターからの計測値を定量的に扱う方法を検討するための基礎的研究に用いられている。データの分散処理・管理フレームワーク「Hadoop」を採用し、年間約6000症例、約1800万通りの手術症例ごとの類似性分析を行っている。
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