モバイルデバイスの業務利用を阻む、情報漏えいへの大いなる不安:モバイルセキュリティに関する読者調査リポート
TechTargetジャパンは2013年10月にモバイルセキュリティに関する読者調査を実施した。本稿では調査結果の一部として、スマートデバイスの導入・利用状況と、付随するセキュリティ脅威についてリポートする。
TechTargetジャパンは2013年9月30日〜10月28日、モバイルセキュリティに関する読者アンケートを実施した。本稿では調査結果の一部として、スマートデバイスの導入・利用状況、スマートデバイスの業務利用で懸念していること、現在スマートデバイスへのセキュリティ対策として導入している製品についてリポートする。なお、全ての調査結果は、文末のリンクから会員限定でダウンロードできる。
調査概要
目的:TechTargetジャパン会員のモバイルセキュリティ対策に関して調査するため
方法:Webによるアンケート
調査対象:TechTargetジャパン会員
調査期間:2013年9月30日〜10月28日
有効回答数:163件
※回答の比率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位まで表示しているため、比率の合計が100.0%にならない場合があります
6割超が「会社貸与端末を許可している」
スマートデバイスの業務利用は多くの企業で進んでいるようだ。会社貸与端末であれば、既に6割以上が「全社的に許可している」(17.5%)もしくは「一部で許可している」(46.9%)。一方、私物端末(BYOD)の進み具合はまだまだといったところだ。5割以上が「許可しておらず、今後の予定がない」(52.8%)と回答しており、先行きは厳しい。だが、「許可していないが検討中」(22.6%)が一定数いることも見過ごせない。普及の余地はあるのかもしれない。
メール、スケジュール管理、Web検索での用途が多い
次に、業務におけるスマートデバイスの用途を見てみよう。「メール」(50.9%)、「スケジュール管理」(35.6%)など、情報共有での利用が多い。ただし、「イントラネット」(14.1%)や、「営業支援、顧客管理システム」(11.7%)、「ファイルサーバ、文書管理システム」(8.6%)、「勤怠管理、人事システム」(8.6%)など、社内システムのでの利用も、割合は多くないが散見される。
情報漏えいへの不安、顕著に
会社貸与端末を中心に、業務利用が進むスマートデバイスだが、今後、企業での利用が進むにつれてどのようなリスクが予測できるのか。スマートデバイスの業務利用で懸念していることについて聞いた調査では、「端末の紛失・盗難」(85.3%)が最も多く、端末を手にした何者かによる情報搾取などが懸念されている。次いで「スマートデバイス経由の重要情報の漏えい」(60.7%)が多かった。
また、「リモートアクセス時のセキュリティ」(50.9%)といったネットワーク経由のセキュリティ攻撃を不安視する声も大きい。
不安な箇所をピンポイントで対策
こうしたセキュリティへの懸念に対して、どのような対策を講じているのだろうか。現在導入しているセキュリティ対策で効果を上げている製品について聞いたところ、「リモートアクセス(VPNなど」(28.8%)、「モバイルデバイス管理(MDM)」(22.7%)が多かった。セキュリティの懸念事項としても上位に挙がっていた、端末管理やネットワークに対し、ピンポイントでソリューションを適用しているようだ。
以上、本稿では調査結果のダイジェストをお伝えした。人気のあるスマートデバイスの種類や今後スマートデバイスを利用したい用途、今後必要だと考えるスマートモバイル向けのセキュリティ対策製品など、より詳細なアンケート結果は以下でダウンロードできる(TechTargetジャパン会員限定)。
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