必ず失敗する仮想マシンバックアップ5つの課題:今までのやり方は通用しない
仮想化の普及に伴い、仮想マシンのバックアップが重要課題になってきた。しかし、やり方やツールを間違えると必ず失敗する。そうならないための5つの課題を解説する。
仮想マシン(VM)は、現代のITインフラの標準的な導入単位だ。完全な仮想環境を運用している企業は多く、利用率は80%以上に達する。このことから、可用性の高いシステムを実現する上ではVMのバックアップが重要な考慮事項となる。だが、VMのバックアップは物理サーバのバックアップに使用される従来型のアプローチとは異なる。
Computer Weekly日本語版 6月3日号無料ダウンロード
本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 6月3日号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。
なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。
ここからは、VMのバックアップに関する主な5つの問題を紹介する。
VMを物理コンピュータと同等には扱わない
仮想環境を保護する最も簡単な方法は、バックアップの作成に物理サーバと同じプロセスを使用することだ。だが、簡単な方法が最適な方法とは限らない。従来型のバックアッププロセスを使用すると、次のようにさまざまな問題が発生する可能性がある。
- リソースの制約:
ディスクからデータを移動する従来型のエージェントを使用してバックアップを実行する場合、ホストとバックアップサーバへのネットワークに必然的にボトルネックが発生する。かつては、1台の物理サーバから1つのアプリをバックアップしていたが、現在は複数台の仮想サーバ上で複数のアプリが、ホスト、ネットワーク、ストレージなどのリソースを求めて競合している。
- ライセンスコスト:
クライアントの数に基づいてバックアップソフトウェアのライセンスが付与されている場合、バックアップのコストは簡単に増大する。また、一時的に使用する複数のVMにそれぞれライセンスを割り当てると、管理作業がとてつもなく面倒になる。
- VMの移植性:
米VMwareの「vSphere vMotion」などの機能を使用している場合は特に、VMはインフラ間を移動する動的なものになる。ネットワーク上の物理的な場所を基にしたVMのバックアップは失敗する可能性があり、問題解決のために手作業による場所の特定が必要になる場合がある。
「VMware vStorage API for Data Protection」(VADP)などのハイパーバイザーベースのバックアップAPIを使用した仮想環境のバックアップが明確にサポートされた状態で実行されない限り、従来型のバックアップツールは避けた方がよい。
アプリケーションの同期管理
仮想化によって、アプリケーションスタックには複雑さという別の層が加わる。
続きはComputer Weekly日本語版 6月3日号にて
本記事は抄訳版です。全文は、以下でダウンロード(無料)できます。
■Computer Weekly日本語版 最近のバックナンバー
Computer Weekly日本語版 5月20日号:Windowsから脱却するときが来た?
Computer Weekly日本語版 5月7日号:Nano Server投入に見るMSの思惑
Computer Weekly日本語版 4月15日:スマートウオッチの業務利用
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.