今だから再評価すべき、DIMMスロットに装着するフラッシュメモリ「Memory1」:低コスト・大容量キャッシュを実現
DIMMスロットに装着できるDDR4互換のフラッシュメモリ「Memory1」。この製品のメリットとは何か。ビッグデータ時代の今こそ、Memory1を再評価すべきかもしれない。
「Apache Spark」のようなインメモリ分析プラットフォームや「MySQL」などのデータベースはメモリを大量に使用する。Diablo Technologiesの「Memory1」(訳注)を導入することで、そうしたアプリケーションで使えるサーバメモリを増やすことができる。Memory1は、メインメモリ(DRAM)のキャッシュとなるフラッシュメモリだ。
訳注:Memory1は2015年から販売されており、新製品というわけではない。
Diablo Technologiesによれば、Memory1を追加するとアプリケーションのデータセット全体をメモリに保持できるようになるという。その結果、ストレージにアクセスする必要がなくなり、レイテンシが許容範囲内に収まる。その上、コストはDRAMの約60%に抑えられる。
同社が当初開発したのは、マザーボードのDIMMスロットに物理的に差し込む、ブロックストレージを備えた論理ドライブとして動作するフラッシュストレージだった。だがその後、DIMMスロットに差し込める「キャッシュとしてのフラッシュ」に方針を変えた。
この「キャッシュとしてのフラッシュ」を実現するのがMemory1だ。Memory1は同社のメモリ拡張ソフトウェア「Diablo Memory Expansion(DMX)」を組み込んでいる。
Memory1の基本的な考え方は、DRAMのキャッシュとして補助的に機能するというものだ。DRAMは高速に読み書きできるが、高価だ。
同社でマーケティング部門のバイスプレジデントを務めるケビン・ワグナー氏はMemory1を「バッファープール」と表現している。Memory1は、128GBまたは256GBの容量を備えたDIMMスロット互換のハードウェアで、バイトアドレスで指定できる非永続メモリだ。同社によるとレイテンシは10マイクロ秒台前半だという。
ターゲットにするユースケースとして、同氏はApache Sparkのような分析プラットフォームや、MySQLなどのデータベースを挙げた。また、仮想マシンやコンテナの中でスケールアウトが必要なクラウドワークロードもターゲットになるという。
分析とデータベースのユースケースについて、同氏は次のように話している。
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