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「サーバが不安定になると自分も不安定になった」 安定稼働までの長い道のりサーバ今昔物語【第1回】(2/2 ページ)

サーバと共に社会人生活を過ごした著者が語るIAサーバ進化の歴史。そこから何が見えるか。

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IAサーバの可用性向上と大規模化――クラスタリングとSAN

 インターネットや電子メールの普及もあり、ユーザーがコンピュータを利用する時間は増えていった。いつしかユーザー側は24時間利用を当たり前に求めるようになった。サーバは働き続け、それに伴ってデータ量も肥大化していった。そのため、サーバ単体では賄い切れない容量のHDDが必要になり、ストレージ筐体をサーバの外に接続することで、データ量の大規模化に対処した。

 CPUのように、障害を起こしてしまうとサーバ全体が機能しなくなるコンポーネントのことをSPOF(単一障害点)という。企業の情報システム部門は24時間365日の安定稼働に向けて、SPOF対策を迫られる。これを解消する技術として登場したのがクラスタリングだ。

 クラスタリングは英語のCluster(房)が語源であり、サクランボのように2台以上のサーバと共有ストレージをLANで接続した構成となっている(図2)。1台のサーバが障害を起こしても、もう1台が業務を引き継ぐ仕組みをソフトウェアで実行することで、24時間連続稼働を現実的な要件とした。

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図2 クラスタリング構成

 その後、ユーザーが必要とするストレージの容量がさらに拡大するにつれ、サーバとストレージを結ぶI/O(入出力)に制限が発生し、思うように拡張できない課題に直面する。

ストレージの進化

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