Chromebookで使うOffice Online/Office 365の現実:信者が語るChromebook&G Suiteの魅力(後編)
ChromebookでG SuiteではなくMicrosoft Officeを使う場合、何ができて何ができないのか。Chromebookをビジネスで活用する際に避けては通れない問題を検証する。
前編(Computer Weekly日本語版 12月5日号掲載)では、Chromebookが直面する現実とG Suiteのコラボレーションの概要を紹介した。
後編では、Office Online(特にWord Online)の制限事項とAndroidアプリのMicrosoft OfficeをChromebookで使う場合の注意点などについて詳しく解説する。
ChromebookでOffice Onlineを使うのは簡単かつスムーズだ。だが、ブラウザ版の「Word」「Excel」「PowerPoint」は、デスクトップ版と同一の機能を提供することを目的とはしていない。例えば「Word Online」には次のような制限がある。
- Officeアドインは機能するがマクロは実行できない
- Information Rights Management(IRM)で保護されているドキュメントは、表示できても編集できない
- 段落スタイルの作成や変更はできない
- 変更の追跡、ドキュメントの結合、比較、組み込みは機能しない
- 複数列のレイアウトは作成できない
- 脚注と文末脚注を付けることは可能だが、文献目録、目次、索引、数式、透かしはサポートされない
- ユーザー辞書、翻訳ツールなどの校正ツールはサポートされない
- 動画やスプレッドシートなどの高度なメディアは挿入できない
- 図形、グラフ、テキストボックスはサポートされない
- 表は使えるが、表内の数式は機能しない
これらと同様の制限は「Excel Online」にもある。
- 30MBを超えるブックは表示できない
- 条件付き書式は表示できても適用できない
- Power PivotやPower Viewなどの分析ビューは表示しかできない
- ほとんどの関数は機能するが数式の範囲が制限される
- グラフの範囲が制限される
とはいえ、制限をあげつらうとOffice Onlineの機能を低く評価することになりかねない。そのため、使用可能な機能もたくさんあることを付け加えておきたい。またMicrosoftはドキュメントの忠実性を確保するため、デスクトップ版にしかない機能で作った要素はオンラインで編集しても保持される。
Word、Excel、PowerPointのリアルタイム共同編集は、複数のユーザーが同じドキュメントを同時に編集できる機能だ。Office Onlineでも使えるが、Office 365、OneDrive、「SharePoint Server」のいずれかが必要だ。ファイル形式はXMLベース(.docx、.xlsx、.pptx)でなくてはならない。
作業中に他のユーザーの編集内容を表示でき、自分の選択範囲は緑で、他のユーザーの選択範囲は別の色で表示される。各選択範囲にカーソルを合わせれば、その範囲を編集しているユーザーを確認できる。
ChromebookでMicrosoft OfficeのAndroidアプリを使用する選択肢もある。注意が必要なのは、Office 365のサブスクリプションを購入していないと使えない機能があることだ。
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