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Pythonの知識だけでWebアプリを開発できる「Anvil」ランタイムのOSS化で自由度拡大

Anvilは、Pythonだけで開発できるフルスタックのWebアプリケーション開発環境だ。ランタイムがオープンソース化されたことで、オフライン環境にもアプリケーションをデプロイできるようになった。

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 「Anvil」は2017年に英ケンブリッジ大学のコンピュータラボラトリーからスピンアウトしたAnvil社が開発したWebベースの開発環境だ。Anvilには強力なWebアプリケーションの作成とデプロイをPythonだけで迅速かつ簡単にできるようにするという狙いがある。

 そのAnvilがオープンソース化され、レベルアップした。

 Anvilのランタイムサーバがオープンソースになることで、Pythonを使える世界中800万人の開発者が、アプリケーションを自身のPC(またはIoT機器)だけでなく会社のPCやAnvilのクラウドにもデプロイできるようになる。

 周知の通り、従来のWebアプリケーション開発手法では複数の言語と複数のフレームワークの知識が必要だ。そのためエコシステムは複雑になり、多数のプログラマーを締め出す結果になっていた。

 Anvil社によると、Pythonの知識があれば誰でもAnvilの統合開発環境(IDE)を使ってWebアプリケーションを開発できるため、こうしたボトルネックがなくなるという。

 Anvil社のCEO兼共同創設者のメルディード・ラフ氏は次のように語る。

 「Anvil社には、増え続ける世界中のPython開発者がWebアプリケーションを迅速かつ簡単に開発できるようにしてWeb環境を整えるという目標がある。プラットフォームを拡張してオープンソースにすることで、『Anvil Editor』で独自のアプリケーションを開発し、それをエクスポートして自分のハードウェアで実行できるようにする。これにより開発者の選択肢が増え、制御できる範囲も広がる。インターネット接続がなくてもアプリケーションを実行できるため、IoTアプリケーション、遠隔地、オフライン展開にも理想的だ」

 同社によると、世界中の開発者や企業が新型コロナウイルス感染症のパンデミックへの対応にAnvilの機能を役立てているという。

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