「Windows 10」は本当に最後のWindowsになるのか?:「Windows 10」に至るWindowsの歩み【後編】
「Windows 10」がそれ以前のWindowsと大きく異なるのは、定期的に配信される更新プログラムによって、OSを入れ替えることなく継続的にOSを最新の状態に保てることだ。この手法は継続するのだろうか。
前編「『Windows 10』は昔のOSと何が違う? Windowsの歴史を振り返る」と中編「『Windows 10』の本当のメリットとは もう移行は必要ない?」に続き、更新プログラムの新たな配布方法によって「Windows 10」がそれ以前の「Windows」から変わった点を紹介する。この方法は将来的にも継続するのだろうか。
併せて読みたいお薦め記事
「Windows Update」の運用ノウハウ
- Windows 10の「Windows Update」が動かない場合の“奥の手”とは?
- Windows 10で「Windows Update」が失敗したらまずやることは?
- 「Windows 10」の2大更新プログラムとは? 過去のWindowsとの違いは
「Windows 10」を賢く使うTIPS
Windowsの更新プログラム管理機能「Windows Update」の設定画面は、エンドユーザーがWindows 10の検索ボックスに「Windows Update の設定」と入力すると開く。この画面では以下の点を確認できる。
- PCにインストールされている現在のバージョンや更新プログラムの有無の確認
- 更新プログラム適用のための再起動が必要かどうかの判断
- 再起動のスケジュール調整や延期
- 更新プログラム適用履歴の確認
- 高度なオプションの管理
なお検索ボックスに「Winver」と入力すれば、Windows 10のバージョンを確認できる。
Windows 10更新プログラムは何がうれしいのか Windows 11は登場するのか
Windows 10の更新プログラムの利点は下記の通りだ。
- Windows互換性テストのためのハードウェアは不要。テストはデバイスベンダーが実施する。ただしほとんどの組織は依然として、新しいビルドの導入前テストを実施する
- 新しいOSの導入や移行の必要がない
- エンドユーザーの習得の遅れや、OSの移行に伴う苦情がなくなる
- PCのコストにWindowsのコストが組み込まれており、新しいOSを別途購入する必要がない。Windows 10搭載のPCを購入すれば、その後は無料でバージョンアップできる
- 更新プログラムに不具合が報告されれば適用を遅らせる選択肢もある
- 更新プログラムに関する詳細は「サポート技術情報」(Microsoft Knowledge Base)として公開される。これには既知の問題や修正に関する情報、リリースノートなどが含まれる
- 更新プログラムに不具合がある場合、Microsoftは不具合を修正するために定例外の更新プログラムを提供する
MicrosoftはWindows 10のバージョン履歴をまとめたWebページに、過去のバージョンへのリンクを張っている。サポート技術情報や既知の問題、問題の修正方法をまとめており、非常に役に立つ。
「Windows 11」が登場するかどうかの予測は現時点では不可能だ。だが当面の間はWindows 10のみが存在する見通しで、Microsoftは近いうちにこの状況が変わることを示唆していない。同社によるWindows 10のバージョンアップ戦略は安定していて、多少のつまずきはあったものの、Windows 10の一般公開当初からうまく機能してきた。近いうちにその状況が変わると考える理由はない。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.