「Zoned Storage」によりSSDの性能とキャパシティーが向上:ストレージをゾーンで管理
SSDの領域をゾーンで分割してゾーン単位で操作する「Zoned Storage」。これによりシーケンシャルアクセスの性能が向上する。
「Zoned Storage」と称するストレージにより、ホストサーバの役割が変わる。従来はホストからストレージにデータが渡され、ストレージがそのデータを書き込む方法と場所を判断していた。Zoned Storageでは、データの配置を決定する役割をホストが担う。
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Zoned Storage機器は、ゾーンの先頭からシーケンシャルに書き込むことしかできない。ゾーン内のデータの一部を消去したり上書きしたりすることはできず、何らかの変更を加えるにはそのゾーン全体を消去する必要がある。
これを実現するのが、Western Digitalの取り組みをベースにNVM Expressが策定した「Zoned Namespaces」(ZNS)だ。
ZNSによってSSDに新たなコマンドが追加される。ホストはそのコマンドを使ってゾーンを操作する。ホストがデータ配置の一部を担えば実装がシンプルになり、効率も上がる。既にZNSをサポートしているLinuxディストリビューション(https://zonedstorage.io/distributions/linux/)やMySQLなどのデータベース用ZNSドライバもある。
当然、ランダムアクセスも無視できない。その場合は同じSSDにランダムアクセス名前空間を別途定義することも可能だ。だが、ストレージのパフォーマンスと容量を向上させるにはZoned Block Device(ZBD)を操作して、物理メディアに合わせてデータを調整できるアプリケーションやファイルシステムが必要になる。
Zoned Storageは初期段階にあり、今後もう少し深く踏み込むことになるだろう。当然、もっと多くのソフトウェアサポートが必要になる。
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