NFTをめぐる知財訴訟【前編】
NFTとは? 400億ドル規模に急成長、知財重視の企業には懸念も
「NFT」(Non Fungible Token:非代替性トークン)の市場が盛り上がりを見せている。一方で法律専門家は、知的財産権や著作権、商標権に関する法整備が追い付いていないことを危惧する。
企業の知的財産権や著作権、商標権といった権利が、「NFT」(Non Fungible Token:非代替性トークン)によって脅かされ始めている。NFTにひも付いたデジタルアートである「NFTアート」の製作者から、企業が自社の権利を保護しようとする場合、企業はさまざまな法的不確実性に直面することになる。ある法律専門家は、NFTに関する問題を解決するには各国の議会による働き掛けが必要だと指摘する。
成長する「NFT」市場と、追い付かない法整備
高級ファッションメーカーのHermes Internationalやスポーツ用品メーカーのNikeは、NFTの領域で自社の知的財産権が侵害されたと主張して訴訟を起こした。だがNFTという新技術に関する法律の曖昧さが、このような主張を認めることを難しくしている。法学教育機関California Western School of Lawの准教授エミリー・ベザディ氏は「NFTの領域はまだまだグレーのままであり、ほとんど法律の煉獄(れんごく)のようなものだ」と語る。
NFTとは、デジタル資産の所有権を証明する手段として、ブロックチェーンに保存する特殊なデータだ。「Bored Ape Yacht Club」(BAYC)や「CryptoPunks」など人気の高いアートプロジェクトは、NFTアートを数百万ドルで販売している。
専門家は、NFTアートの売上高が今後数年間で大きく増加すると予測している。ブロックチェーンに関する調査会社Chainalysisによると、世界のNFT市場は2021年に400億ドルを超えた。
NFTが企業の権利に及ぼす影響は不明瞭だ。「企業が自社の権利をNFTアートの制作者による侵害から守ろうとしても、連邦裁判所判事には参考にできる判例がない」とベザディ氏は指摘する。
中編は、NFTを取り巻く「法的な曖昧さ」の問題を解説する。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[フォーティネットジャパン合同会社] 複雑化しがちな「SASE運用」 IT・医療・金融などの事例に見る導入成功の秘訣 -
製品資料
[フォーティネットジャパン合同会社] 「SD-WAN」導入で失敗しないための5つの重要事項 -
技術文書・技術解説
[フォーティネットジャパン合同会社] VPNの代替候補「ZTNA」を理解できるようになる“3大要素”とは? -
事例
[フォーティネットジャパン合同会社] すぐ分かる「SD-WAN」選定のポイント 成功企業はどんな成果を出した? -
製品資料
[SCSK株式会社] 「Dropbox」管理・運用の困りごと解決ガイド
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
Microsoft月例パッチ1400件超で過去最多 「限界点」を迎えたパッチ管理
-
2
「エージェントを作るな、スキルを作れ?」 Anthropicが提唱するAI運用の勘所
-
3
なぜ人はいるのにDXが進まない? ライオンも直面した“老害”レガシーシステム
-
4
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
5
被害額は過去最高額 それでも「サイバー犯罪者が捕まらない」3つの理由
-
6
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
7
みずほ証券が「液冷サーバ」を採用 1日3.6億件の計算を支えるための要件
-
8
Microsoft 365の「テナント統合・分離」問題 手戻りのない道を選ぶ秘訣とは?
-
9
「有線LAN環境」に関するアンケート
-
10
いまIBM iエンジニアが直面する「5つの技術的課題」とその解決策
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
3
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
4
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
5
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
6
AI駆動開発のスピードと安全性を両立 「品質・セキュリティ管理」の実践ガイド
-
7
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
「標的型攻撃メール」事例・サンプル集
-
10
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー